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CV数10倍を実現した、話題CMのマーケティング設計に迫る 西井氏×b→dash三浦氏が対談


CV数が実質10倍に

西井:広報面では、おぎやはぎさんもお呼びして記者会見を行っていましたね。多くのメディアが集まることで、話題化につながりましたか。

三浦:そうですね、お金をあまりかけずに話題化するために記者発表はマストでした。おぎやはぎさん登壇だけでなく、プロダクトアップデートや大型アライアンスなどのニュースを一度に発表することで多くのメディアで取り上げていただく機会を作りました。ここでの狙いは「サイトに一度でもいいから流入してもらいcookieを取得すること」でした。幸いにもうまくいき、想定よりもはるかに低いコストで、リマーケティングなどの施策が運用でき、成果を上げることができました。

 ここでポイントなのが、流入は10倍になったにも関わらず、CVRはこれまでの2~3%をキープでき、CV数が実質10倍に増えたことです。その理由は、ユーザーのアクションを重視したサイトデザインにリニューアルし、どのニーズにも答えられるホワイトペーパーを用意していたからです。ものすごく大変な作業でしたが、これらの施策が功を奏し、CVRも以前の数値より下がりませんでした。

西井:効果測定は、どのように行いましたか。

三浦:定性面では、マーケターに直接ヒアリングしたり、営業同行して反応をうかがったりとリアルな声を集めました。定量面では、流入数や検索流入の指名・非指名の割合、MAカテゴリー内でどれだけimpのシェアが広がったかといったWeb上での指標に加え、リード種類ごとの着電率、アポ率、訪問率、商談率、コンペ勝率、リード復活率とセールス領域の指標も見るようにしました。Web上の指標だけでなく、セールス指標も軒並み2倍以上に上げることができたため、効果はあったと考えています。

カギはフリークエンシーの制御と営業活動のデータ化

西井:設計していた通りに効果が出ているとのことですが、なぜそこまで適切な設計ができたと思いますか。

三浦:妥協せずに当たり前のことを追及した結果だと思いますが、中でも一番重要だと感じているのがフリークエンシーのコントロールです。取得できるデジタル上での広告接触回数だけでなく、オフラインのチャネルを含めてターゲットとなるマーケターの方々と、継続的に接点を作り続けることに気を配りました。それを実現するためには、あらかじめデータで語れる体制を整えていたことが大きいと思います。

西井:データドリブンでマーケティングができているんですね。そのためにb→dashを徹底活用しているのもCIOの立場から見ているので、プロモーションのメッセージに説得力を感じます。

西井氏写真2

三浦:ツールベンダーが活用できないツールはオススメできませんから(笑)。たとえばリード管理も、資料ダウンロード後の何日目にコールをするか、その時の着電率はどれくらいが適正なのか、その時にヒアリングする内容はどうか、ヒアリング内容に応じた再アクションは何にするか、訪問時に何を聞くか、などすべての行動・情報を取得し、そのデータをもとにランクを付け管理します。

 ランクごとに追客の仕組みを作れば、ムダにはなりません。営業活動のデータを蓄積・分析しているからこそ、数字の改善につながるのです。もちろんまだまだ完璧ではありませんが、それでも一定の成果は出ています。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/07 13:16 https://markezine.jp/article/detail/29822

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