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定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

バズに必要なのはみんなが参加したくなるルールの設計

 『54字の物語』や『あたりまえポエム』など、自らの活動を起点に言葉を軸とした企画を発信する、氏田雄介氏。同氏が得意とする“みんなが参加したくなるルール”には、バズを生み出す要素が込められている。しかし、「商品ありきのバズは難しい」とも語る。言葉でムーブメントを作り出してきたクリエイターが語る、バズの本質とは何か。

※本記事は、2019年1月25日刊行の定期誌『MarkeZine』37号に掲載したものです。

“みんなが参加したくなるルール”を作る

株式会社考え中 代表/企画作家 株式会社チョコレイト 企画作家 氏田 雄介氏
考え中・代表。1989年生。早稲田大学を卒業後、面白法人カヤックに入社。2018年に企画作家として独立し、コンテンツスタジオ・チョコレイトにも所属する。SNS発の著書を多数出版し、最新作に『意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 ゾク編 54字の物語怪』(PHP研究所)がある。Twitterアカウント:@ujiqn

――現在氏田さんは、企画作家としてSNS発の書籍出版やカードゲームの制作など、幅広い分野で活躍されていますね。

 基本は、言葉を軸とした企画立案やコンテンツ制作を行っています。SNSを中心とした話題作りやキャッチコピーの企画、そして自主的に参加したくなる仕組みやルールの企画・開発を得意としています。

 この“みんなが参加したくなるルールの設計”が形にできた事例を挙げると、「54文字の文学賞」があります。こちらは、私がInstagramで投稿していた54文字の短文小説をまとめて書籍化した『54字の物語』という作品のプロモーションの一環として行ったキャンペーンです。具体的には、9マス×6行の原稿用紙内に54文字のオリジナルストーリーを作って投稿してもらう企画だったのですが、これがTwitter上で非常に話題になりました。「#54字の物語」というハッシュタグを付けた投稿が、2週間で30万件以上も集まり、本の認知も広がり売上も伸びました。

 また、前職の面白法人カヤックでは、自社の採用企画として「エゴサーチ採用」という仕組みを設計しました。この企画では、Googleで検索した際、自身のことがよくわかり、検索で1番上にくるワードを履歴書にするというルールを作ったんです。

 検索結果のトップに名前が出てくる人は、何かの分野で認められている可能性が高いはず。実際に応募をしないとしても、ついエゴサーチしてシェアしたくなる仕組みを作りつつ、一般的な採用では出会えない珍しい分野や第一線で活躍している人材の応募につなげることを想定しました。結果、著名な方からの応募があったり、実際に個性の強い方が入社したりと、話題と成果を両立させた事例になりました。

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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/01/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/30155

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