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ネットで話題になるとどうなる?担当者が語るビフォーアフター

【Tシャツの販売数が約10倍に激増】「岩下の新生姜」の事例から学ぶ"ブランドへの愛着"と拡散の方程式

 Twitterで自社の顧客とのやりとりから誕生した商品やサービスは、枚挙にいとまがありません。そんな中、圧倒的なインパクトのビジュアルでネット上の話題をさらったのが、岩下食品の看板商品「岩下の新生姜」のパッケージをそのままプリントした『あなたも岩下の新生姜になれる!岩下の新生姜Tシャツ(以下、『岩下の新生姜Tシャツ』)です。今回は、同社の代表取締役社長 岩下氏に商品開発の経緯やファンとの関係性について、詳しく伺いました。

商品開発のはじまりはファンの声

回答者:

岩下食品 代表取締役社長 兼 「岩下の新生姜ミュージアム」館長

岩下 和了(いわした かずのり)氏

――はじめに、『岩下の新生姜Tシャツ』がどういった商品なのか教えてください。

岩下:『岩下の新生姜Tシャツ』は、「岩下の新生姜 80g」の商品パッケージを、そのままTシャツ全面に印刷したものです。このTシャツを着るだけで、まるで「岩下の新生姜」になった気分が味わえる「岩下の新生姜・愛」に満ちたアイテムと言えます。

『あなたも岩下の新生姜になれる!岩下の新生姜Tシャツ』
発売日:2018年11月11日(日)
価格:税込3,780円

――どういった経緯で『岩下の新生姜Tシャツ』を開発することになったのでしょうか?

岩下:弊社が運営している「岩下の新生姜ミュージアム」では、開館以来、様々なオリジナル商品を販売してきました。その中には、「岩下の新生姜」をモチーフにお洒落なデザインを目指したTシャツもあり、好評をいただいていました。

 しかし、「岩下の新生姜」に愛着を持ったファンの方々からは、「もっとダイレクトに、『岩下の新生姜』のロゴをそのまま入れたデザインでTシャツを作ってほしい」という意見がTwitter上で多数寄せられていました。そこで、シンプルなピンク地に「岩下の新生姜」のロゴを入れる方向で、Tシャツ販売を検討したのがはじまりです。

 毎月1回、弊社では「岩下の新生姜ミュージアム」プロジェクトチームと、ミュージアムやオンラインショップの新商品、コラボレーション企画などについての会議を行っています。そこで出たTシャツ案の中に、ロゴだけでなく、パッケージ全面をプリントするという案がありました。発案したメンバーは、「シンプルなデザインの対極にあたるような、『岩下の新生姜』のパッケージを忠実に再現したものをラインアップとして追加したら、ファンの方にさらに喜んでいただけるのではないか」と考えたそうです。

Twitter上の反応で発注数を決定

――ネット上で『岩下の新生姜Tシャツ』が話題になったきっかけは何だったのでしょうか?

岩下:デザイン自体に強烈なインパクトがありますので、コアな「岩下の新生姜」ファンの方々に喜んでいただける可能性は感じていました。

 ただ、パッケージ全面をプリントする場合はTシャツの原価も高くなり、一般的なTシャツと比べると高単価とせざるを得ません。また、製造枚数が少量であれば、一枚あたりの製造コストもさらに上昇します。そのため、会議の場では、「これでは十分な販売数が見込めないのではないか?」という懸念がありました。

 そこで、まずは直接、お客様の意見をTwitterで聞いてみることにしたんです。購入の意向がある場合は「RT」、ない場合は「いいね」をしてもらう旨のツイートを投稿しました。すると、そのツイートが拡散され、今回の話題につながりました。「RTされた数だけ発注する」と宣言していたので2日後には締め切りましたが、その時点で既に4,000RTを超えていましたね(以下、岩下 和了さんのTwitterより)。

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2019/02/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/30273

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