1,000万DL超のマンガアプリ「GANMA!」
コミックスマートが提供する「GANMA!」は、2013年12月にローンチされ、2018年には1,000万ダウンロードを突破しているマンガアプリ。GANMA!ではオリジナルマンガをメインに配信しており、これまでに150を超えるオリジナルマンガを公開している。また、コミックスマートは、同アプリで配信しているオリジナルマンガの作品数とファンの多さを活かし、単行本やグッズの販売、アニメ化などIPビジネスも展開している。
しかしながら、現在ビジネスの軸となるのはマンガアプリであり、その運営に欠かせないのはコンテンツだ。コンテンツを制作するマンガ家探しも、初期は人力で探していたが、マンガ家からの一定の認知度が得られた後は「GANMA!新人マンガ賞」を開催するなど、マンガ家が集まる仕組みを整えている。
また同社では、より良い作品が世に生まれる環境を整えるべく、マンガ家支援プログラム「RouteM」を実施している。支援金やアシスタントの付与など、クリエイティブ活動に集中するためのあらゆるサポートを行ってきた。
1,000万DLの先の成長に必要なのは潜在層
ここまで順調に成長を続けてきたGANMA!。しかし、2018年にダウンロード数が1,000万を超えた頃、同アプリのプロダクトオーナーである福西氏は、これまでのプロモーションだけでは大幅なユーザー数増加は難しいと感じていた。
「これまでは運用型のデジタル広告を中心に、堅実にダウンロード数を積み上げてきました。2017年にはテレビCMの放映で一気にユーザー数を拡大し、2018年に1,000万ダウンロードを突破できたんです。ただ、その先の成長を目指す時に、これまでと同じ施策だけではダメだと思っていました」(福西氏)
同氏はそれと同時に「自社のオリジナルマンガIPを活かしたサービスの認知拡大はできないか」と考えた。そして、その相談相手として選んだのが、クリエイティブエージェンシーのPARTYだった。
先述したように、コミックスマートはオリジナルマンガのIPを様々な形で展開していたが、IPを軸にした本格的なプロモーションを仕掛けたことがなかった。クリエイティブエージェンシーとして様々なプロモーションを手がけてきたPARTYの高宮氏は、福西氏から相談を受ける中で、GANMA!特有の課題を見つけたという。