最適な個客体験をつくり出すアプリの活用例
アプリを中心としたマーケティングとは、具体的にどのようなものなのか。田代氏は5つの事例を紹介した。
アプリ会員証で店舗とECのポイントを一元化
顧客の利便性向上はもちろん、より精度の高い顧客データを収集するためにも有効なのが、店舗とECのポイントサービス一元化だ。ポイントカード機能を持つアプリ会員証を導入することにより、とくに実店舗での会員登録促進が期待できる。
「インストール時にアプリIDが自動発番されるようにしておけば、ポイントカードIDと紐づけることで、従来のような手書きの申し込みも不要となります。店舗で初めて買い物する際にアプリをインストールし、その日からポイントを貯め、後日ECのアカウントを紐付けるといったことも可能です。また、財布がかさばるために従来のポイントカードを敬遠していたようなお客様も取り込めます」
商品カタログを軸に店舗とECをつなぐ
買い物をする顧客のニーズとして「ネットで見つけた商品を店舗で実物を見て購入したい」というものもあれば、逆に「定番商品なのでネットで今すぐに買いたい」というパターンもありうる。
いずれも軸になるのは、アプリの商品カタログの機能だ。アプリの機能として商品の基本データに加えて、店舗在庫の表示およびショッピングカート(決済機能)を持たせることで、どちらのニーズにも対応できるようになる。