「イマドキ男子」の帰宅後 スマホは片時も手離さず
「イマドキ男子」のメディア接触行動を知るために、弊社のi-SSP(インテージシングルソースパネル)を用いて、1日におけるテレビとスマホの利用時間をみてみたい(図表1)。
「イマドキ男子」、「M1」ともに、どの時間帯においてもスマホの利用時間がテレビを大きく上回っており、プライムタイムと言われる時間帯(19〜23時)では倍以上の開きがある。また、スマホの利用状況に注目すると、朝の一部の時間帯を除いて、どの時間帯においても「イマドキ男子」の利用時間が長いことがわかる。朝9時以降の利用時間は「M1」との差が大きく、そのまま深夜帯まで変わらない。一方で、テレビ視聴は「M1」が「イマドキ男子」を上回っており、スマホの利用状況と対照的な結果となった。
「イマドキ男子」はスマホで何をやっているのだろうか。次項で詳しく見ていくことにしたい。
22時の「イマドキ男子」はスマホで何を見ているのか?
同じく「i-SSP」のスマホアプリ利用ログデータを用いて、彼らのスマホ利用が最も活発な「22時台」にフォーカスして、その実態に迫ってみよう(図表2)。
SNS系では「LINE」「Twitter」「Instagram」が「M1」よりも利用率が高くなっている。特にTwitterは、「M1」より利用率が20pt以上高くなっている。12位の「Instagram」も、「M1」と比較して活発な利用となっている。一方、「Facebook」は、「イマドキ男子」にとってはやや弱い接点となっており、広告コミュニケーションでのSNS系サービスの選定においては、細かな使い分けの検討が重要であると推測できる。
また、利用時間を見ると、「イマドキ男子」は、SNS系アプリ以外にも、YouTube(動画)を筆頭とした動画系アプリやゲーム系アプリが上位にランクインし、利用時間も「M1」より長くなっていることがわかる。
これらの結果から、もし、あなたが「イマドキ男子」に向かってメッセージを送ろうとしたとしたら、従来の大括りな「M1」というセグメントで設計したコミュニケーションプランでは、彼らには届きにくいものになっている可能性がある。
2018年4月からテレビのスポットCMの取り引きが個人視聴率に変化した。これからは「M1」「F1」といった従来型のセグメントだけではなく、より精緻なターゲティングに基づくプランニングが重要になるものと思われる。
