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フルファネルで情報拡散・会話を醸成!「パワプロアプリ」のTwitterキャンペーンが成功した理由

これからのメディアプランに求められること

 今回のキャンペーンでは、Twitter Japanが施策の企画段階から関わり様々な支援を行ってきたという。たとえば、実際にTwitter上でパワプロアプリに関するどのような会話が起きているかを調査し、そこからどのように会話を発展させていくと良いかと、両社でプランニングしていった。

 「Twitter Japanさんからのアドバイスで、ハッシュタグを対立構造に設定したことが、今回のキャンペーンが成功した大きな要因だと思っています。弊社自ら『#パワプロこなーい』というマイナスのキーワードを利用者の方々に促すのは挑戦でした。最終的にハッシュタグは半々くらいの割合になり、『#パワプロキター』がやや多いという結果になりました」(瀬戸氏)

 さらにTwitter Japanからの支援は、Twitter内だけの展開にとどまらなかったという。

 「Twitter Japanさんからは、テレビCMとの相乗効果などについてもうかがっていたので、ハッシュタグを入れ込み連動させていくことができました。これからのデジタルマーケティングでは、メディアやプラットフォームの特性を知り、それを活かして取り組むことが大事になってくると思っています。そのためには、今回の取り組みのようにチームになってメディアの活用の最大化に向けて協力することが必要です」(佐藤氏)

獲得にも寄与する結果に

 では、キャンペーンを通じてどのような成果を上げることができたのだろうか。

 まず、瀬戸氏は「パワプロアプリでは過去最高のツイート数になった」ことを高く評価した。キャンペーンが終了した現在も、今回用意した2つのハッシュタグを使って会話をしているファンが多いという。

 「施策に共感してくださったお客様が感情をすぐに表現できるTwitterだからこその結果だと考えています」(瀬戸氏)

 金子氏はデジタル広告の運用担当者の視点で、今回のキャンペーンをこのように評価した。

 「キャンペーンの広告と並行してアプリインストールを目的とした広告配信を行いましたが、そちらにも非常に良い影響が出ました。キャンペーン実施後のCPIの下り幅が、他のメディアに比べてTwitterのほうが大きかったのです。ミドルファネルへのアプローチを通じてTwitter上での会話が醸成されたことにより、『パワプロアプリ』を遊んだことがない方、まだ知らない方にも盛り上がっていることが伝わり、インストール率が向上したことは非常に効果的であったと思います」(金子氏)

 佐藤氏も「アプリのダウンロード数も過去3回行ったキャンペーンと比べて一番多かった」と、今回のキャンペーンを振り返った。

獲得以外のエンゲージメントも含めて評価したい

 今回の手応えを受けて、今後の施策はどう変わっていくのだろうか。最後に、展望をうかがうと、佐藤氏は「今後もフルファネルを意識した施策を行いたい」と語った。

 「今回、効果検証としてアンケート調査と利用者の行動分析を行いました。その結果、テレビCMとデジタル広告の複合接触によって、フルファネルにおいて利用意向が大幅に向上したということがわかりました。これまでミドルファネルへの取り組みが少なかった中で、Twitterで施策を行えて良かったです。今後も、各プラットフォームとメディアの特性を活かした取り組みをいくつか走らせていきたいと思います」(佐藤氏)

 瀬戸氏は、自身が担当するWeb番組「パワプロTV」をPeriscopeで配信し、Twitterのトレンド入りを狙っていきたいとした。

 そして金子氏は、Twitter広告の特徴を振り返りつつ、今後の活用方法について明らかにした。

 「Twitter広告は利用者からのいいねやリツイート、リプライが付くという点も大きな特徴です。広告出稿の結果、どれだけインストールされたかという指標だけではなく、利用者の方の反応やコメントの内容も見て施策を評価したり、次回施策のヒントとして活かしたりできればと考えています」(金子氏)

 今回のように、クライアントのマーケティング全体戦略を含めて支援したというのは、Twitter Japanの中でもまだ少ないと同社の担当者は語っていた。しかし今後、メディアと広告主が密にコミュニケーションを取りプランニングすることで、成果を上げるケースは増えるのではないだろうか。

左の2名はKONAMIのTwitter活用を支えている、Twitter Japanの社員
右:Twitter Japan株式会社 ゲーム業界担当 クライアントパートナー 小竹氏
左:シニアクライアントアカウントマネージャー 引間氏

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/06/21 11:00 https://markezine.jp/article/detail/30969

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