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ゲームアプリプロデューサーに聞く、競争に勝ち抜くための方法

女性向けパズルRPG「夢100」のプロデューサーが歩む、10年続くIPタイトルへの道のり


原点回帰が功を奏した4周年記念企画

―― 「夢100」を10年以上続くIPにしたいということですが、オフラインイベントやアニメ、2.5次元舞台化などゲーム以外の施策を打ち出していますよね。これには、どのような狙いがあるのでしょうか?

礎:10年以上続くIPにするためには、ゲームだけでは伝えきれない魅力を伝えていく必要があります。作品の魅力を違う角度からユーザーに伝えるために、オフラインイベントやアニメなど多角的な展開を行っています。

――競争の激しいゲームアプリビジネスだと、いかに売上を伸ばすかを考える事業者さんも多い中で、その打ち出し方は珍しいと感じました。

礎:そうかもしれませんね。ただ、10年続いているモバイルゲームってほとんどありませんよね。だからこそ、10年続くIPにできたら、世の中にインパクトを与えることができると考えています。

――10年続くIPにするという軸に沿った施策の中で「これはうまくいった!」と感じるものはありますか?

礎:直近だと、4周年記念企画ですね。「Dear Princess」というコンセプトで、オフラインイベントやファンミーティングの開催など、ファンの皆様が王子様と姫体験を楽しめる様々な企画を投じました。

 今までの周年記念企画は、今まで見えなかった王子様の新しい一面や体験の提供を行っていましたが、4周年では原点回帰を目指しました。たとえば、ゲーム内ではメインキャラクターのアヴィが最初に開放されたシーンを再現したイラストを提供しました。リリース当初から遊んでいただいている皆さまから多くの反応をいただきましたね。

――そういったユーザーの反応はどのように拾い集めているんですか?

礎:SNSや、ゲーム内にあるご意見ボックスでの感想をよく見ています。基本デスクに座っている間はずっと見てるくらいです。ご意見をもとに、次の施策に役立てています。

新規ユーザー獲得の鍵“コラボ企画”に潜む課題

――既存のユーザーにとても寄り添った施策が多いと感じるのですが、新規ユーザー獲得へのアプローチはしているのでしょうか?

礎:一定数ですが、新規ユーザーを獲得するためのアプローチはしています。たとえばコラボ企画は、コラボした作品のファンに遊んで欲しいという狙いがあります。ただ、コラボはやり過ぎてしまうと、「夢100」のオリジナルキャラクターたちの登場機会が減ってしまうので、そのバランスが難しいですね。そのため、基本的には既存ユーザーあるいは以前遊んでいただいていた方向けの施策を考えることが多いです。

 とはいえ、新規ユーザーを獲得しないと事業を続ける難易度が上がるため、コラボ企画以外の新規ユーザー獲得方法を模索しています。

――模索していく上で参考にしている同様のIPコンテンツは何かありますか?

礎:女性向けゲームはもちろんそうですし、市場でヒットしているタイトルは追っています。たとえば「プリンセスコネクトRE:Dive」や「Fate/Grand Order」など、キャラクターの強いゲームの動きは追っています。

 あと「刀剣乱舞」は、IPの展開が上手なので注目しています。定期的な新キャラの追加や、2.5次元の盛り上がりの作り方など。舞台がきっかけでゲームをプレイするユーザーもいるので参考になります。

 これらのゲームが展開するゲーム以外のコンテンツ、2.5次元やオフラインイベントなどの最新トレンドは常に追いかけて、そこに対して「夢100」だったらどう展開していけばうまくいくのかを考えていますね。

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今後のゲームアプリ市場で求められる力とは

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この記事の著者

花岡 郁(ハナオカ カオル)

 ライター・編集者。1991年生まれ。上智大学神学部卒業後、アプリ開発などを手がける株式会社モンスター・ラボにビジネスプロデューサーとして入社。同社メディア『セカイラボタイムス』編集長を経て、マーケティング(オフライン責任者)・広報を兼任。同社事業のブランディングを担当後、2018年に独立。現在はBtoBマーケティ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/07/30 12:59 https://markezine.jp/article/detail/31409

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