「自分では思いつかない提案」がユーザーにも好評
――特にどういった点が評価されているのですか?
香川:広告主様のご予算に合わせて安価に試せること、リアルタイムでチューニングできること、またダッシュボード画面の直感的に使用できるシンプルさも好評です。また広告の配信システムも一新し、合わせてアルゴリズムも改善したので、各種の数値にはこの影響もあると思います。
また、「TimeTree」ならではの点でいうと、他の運用型広告よりも新規ユーザーとのマッチングが高いと評価をいただいています。
――出稿企業にとっては、新規ユーザーとの出会いにつながっているんですね。その理由は?
香川:やはり、予定データ×属性という、これまでにないターゲティングを実現しているからだと思います。もちろん1,700万というユーザー基盤があってこそですが、興味関心軸以外でユーザーの必要性を捉えてマッチングしているので、ユーザーにとっても「自分では思いもよらなかった提案だった」「発見があった」とプラスになっているようです。
広告配信側にとって使い勝手のよい運用型広告を「TimeTree」という場で実現できたことは、広告主様や代理店様にも新しい提案になったのではないか、と考えています。とはいえ、機能面のご要望や課題はまだまだあり……。今まさに営業もエンジニアもフル稼働しています。
――そうなのですね(笑)、さらなるアップデートが楽しみです。ちなみに現在、どのような広告フォーマットがあるのですか?
香川:静止画フォーマットは、「TimeTree」オリジナルサイズと一般的なSNS広告の素材を流用できるサイズの2種類があります。動画フォーマットは、現在準備中です。もうひとつ「予定作成型」というフォーマットがあります。広告をタップすることで、ユーザーのカレンダーに新たな予定が入る、というものです。
誠実で健全なプラットフォームを目指して
――なるほど、そのままカレンダーに登録されるわけですね。
吉本:はい、映画公開日やセール開始日など、日付が決まっているものに有効ですね。以前からあったフォーマットで、ECサイトを運営されている広告主様のセール訴求で活用いただいた際には、9%という高いCVRが得られました。こちらも、運用型に移行しています。訴求したい内容を特定の日にリマインドしたいというニーズがある広告主様であれば業種に問わずぜひご利用いただきたいと思ってます。
――お話をうかがっていて、あくまでユーザーファーストであり、そこに立脚した広告配信の仕組みだから広告主への貢献も大きいのだと感じます。ユーザーファーストの姿勢も含めて、今後の展望をうかがえますか?
香川:まさにご指摘いただいたとおり、ユーザーさんあっての「TimeTree」なので、たとえば広告事業も好調といっても、無尽蔵にクライアント数を追いかけることはしないつもりです。「TimeTree」の広告はあくまでユーザーに役立つ、知ってよかったと思ってもらえる提案にしたいので、ユーザーに対しても広告主様に対しても誠実に取り組んでいきたいです。
吉本:同感です。継続的な事業成長には、広告配信は必要な仕組みだと思っていますが、それは必ず健全でありたい、というのが当社の考えです。ユーザーに受け入れられ、広告主にきちんと成果をお返しして、その価値を正当に評価いただく。今後もその姿勢は崩さずに、「TimeTree」の独自性を追求したいと思います。