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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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実践!マーケティングアカデミー

こんなとき、お菓子メーカーのマーケターならどうする⁉

開始2日で52,000ツイート拡散の要因は?

――一般的なキャンペーンサイトだけでなく、ベイクをキャラクター化しシュールなコンテンツを掲載する裏サイトも用意されていましたよね。

 裏サイトを用意したのは、100円買取キャンペーンだけでは話題にならない可能性があると感じたからです。「店頭から消えたベイクが野生化した」というコンセプトを軸に、できる限りシュールなコンテンツを盛り込み、目に留まるポイントを設けました。裏サイトを楽しんでいただいて、そこからキャンペーンに飛んでもらうという流れも狙いました。

――今回のキャンペーンでは、どのようなKPIを持たれていたのでしょうか。

 リニューアルの参考になるような消費者のリアルな声を集めることと、リニューアル時のトライアル獲得が目的だったので、キャンペーン自体には特にKPIは設定しませんでした。ただ、もちろん予算設定のために応募総数の予想は立てていました。

 大体2週間で1万件の投稿を見積もっていたのですが、2日で5万2,000件も集まって正直驚きましたね。月曜の朝にスタートし、当日夜の時点で3万件に到達。その日のうちにキャンペーンの終了タイミングを話し合い、翌日の22時には終了しました。

――拡散されるために意識されたポイントは?

 ツイートやキャンペーンサイトなど、全体の文章表現はできるだけフランクに、キャッチーにするよう心がけました。これまでの森永チョコレートのTwitterアカウントは新商品のお知らせなど、企業アカウントらしいツイートがほとんどでした。今回のキャンペーンではTwitterユーザーとの距離が近くなるよう、これまでのトンマナを意識的に逸脱しました。

キャンペーン裏サイト
キャンペーン裏サイト

買わない理由だけでなくファンからの声援も集まった

――キャンペーンで寄せられた意見はどのような内容が多かったのでしょうか。

 なぜ買わないのかを明確に説明した、建設的な意見が多数寄せられました。一方で、「ベイクがなくなったら困る」など、ファンの皆様から応援の声も多数いただけたのは嬉しかったですね。買わないお客様の意見をもらえただけでなく、ファンが可視化されたのは思わぬ副産物でした。

――今回のキャンペーンで、一般的な調査で拾いきれない声は実際収集できたのでしょうか。

 はい、予想以上に収集できました。たとえば、調査ではパッケージデザインに対するネガティブな意見はほとんど見受けられなかったのですが、Twitterでは「何の商品かわかりづらい」「いちごチョコに見える」など忌憚ない意見をいただけました。

 また販売データを見たところ、キャンペーンをやった週だけ、販売数がいつもの約3倍に伸びていました。販売数に影響するとは思っていなかったのでこれも予想外でした。

 あとは、キャンペーン内容に関する取材が多数入り、多くの露出機会を獲得しました。テレビ取材が3件入り、そちらを起点に再度拡散。Yahoo!のトップニュースにも掲載されました。

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花形商品への復活を目指し、リニューアルを推進

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この記事の著者

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/11/25 15:00 https://markezine.jp/article/detail/32374

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