ダイナミック広告によってCPIが3割低下
MZ:ダイナミック広告を導入して、どのような成果がありましたか。
栗原:2017年の11月くらいに導入したんですが、導入前のCPIから3割削減でき、アプリのダウンロード数は約1.5倍になりました。ダイナミック広告を導入して、パフォーマンスも大幅に向上しました。
宮地:CTRも導入以前より、2〜3倍増えていますね。ダイナミック広告によって、ユーザーが知りたいと思うコンテンツを適切に表示できている証ではないかと思います。
野村:また、これだけの数字が出せているのは、アカウント運用に日々尽力しているからだと考えています。他のアプリディベロッパーさんに話を聞くと、Instagramに限らずどのメディアでも広告の効率がある地点からどんどん悪くなったり、配信ボリュームが少なくなったりするケースが多いです。
広告で接触できるユーザーは当然限られているので、普通はそうなっていくものだと思いますが、現状我々はそういった状況に陥っていません。オーガニックのコンテンツ投稿でより多くの方にリーチできていることで、広告に接触したときに響きやすくなっていると考えています。
MZ:貴社の広告費の中で、Instagramの占める割合はどの程度になりますか。
栗原:Instagramに投下している割合が一番大きいです。獲得単価もInstagramが一番良いので。
MZ:delyがこれだけダイナミック広告を効果的に活用できている理由はどこにあると思いますか。
宮地:変に配信範囲を狭めず、アルゴリズムに任せた運用を心がけてくださっているのが大きいですね。また、クラシルはデータフィードの更新も自動化しているので、常に最新のコンテンツが揃っているのも素敵な点だと思います。新しいコンテンツを日々反映していかないと、季節や流行に合わせたコンテンツ提案ができなくなってしまうので。ダイナミック広告で成果を上げるには、データフィードを常に最新の状態にすることが非常に重要です。
さらなる効果拡大のために
MZ:クラシルでは、今後どのようにInstagramを活用していきたいですか。
栗原:Instagramの新しい機能を試した広告にどんどんチャレンジしたいです。また、新規でダウンロードしてくれそうな方に需要があるレシピをどれだけ作ることができるかも重要なので、コンテンツ開発にも注力していきたいと思います。
野村:引き続きInstagramの広告を活用していきたいと思っています。ただ、広告運用だけに注力しても、部分最適で規模が縮小していくリスクがあるので、様々なマーケティング施策に取り組まねばならないと思っています。現状は少数精鋭で人材も足りていないため、人材採用にもかなり力をいれています。
また、Instagramをきっかけに物が売れるケースもよく見かけるので、そういったコマースを目的とした活用も仕掛けていきたいです。
MZ:Instagramとしてはいかがでしょうか。
宮地:dely以外にも、マッチングアプリや漫画アプリなど様々なエンターテインメント&メディア企業でダイナミック広告の活用が進んでおり、効果も出ています。コンテンツを保有する企業であれば、一度試す価値はあると思うので、今後も様々な企業にチャレンジしてもらえるよう支援に尽力したいです。
水谷:クラシルのように、個々のユーザーがより受け入れやすく、関心を示しやすいコンテンツを表示するというのは、広告のあるべき姿の一つだと思っています。
ダイナミック広告がもっと普及していくと、ユーザーファーストな広告も増えていくと思うので、挑戦してもらえる企業を増やしていけるよう、今後も頑張ります。