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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』特集

ライオンが取り組む 統合マーケティングの現状

カスタマージャーニーとインサイトの作り方は?

――インサイトをつかむために意識されていることはなんでしょうか。

 基本的には、定性調査とソーシャルリスニング、加えてWeb上での行動データとアクションの4つをメインのソースとして、ユーザーが本質的に何を求めているのか分析しています。

――ジャーニーをもとにコミュニケーション設計する際、アプローチするタイミングやタッチポイントはどのように設定されるのでしょうか。

 ジャーニーを可視化した後に、設定したターゲットユーザーが購買に至るまでの態度変容の流れを描きます。まったく興味を持っていなかった人たちがどんな刺激によって認知してくれたのか、どういう情報が入ることで、製品により興味が向いて店頭まで買いに行ってくれたのかなど、大きな態度変容ポイントを見るんです。それを起こさせるためにどのメディアで、どんなコミュニケーションするのがベストなのかを考えて組み立てています。

若者のインサイトを捉え新たな提案をした

――直近でコミュニケーションが上手くいった事例などはありますか。

 オーラルケアブランド「NONIO」のコミュニケーションは、ブランドメッセージと機能訴求の2つのメッセージをバランス良く伝えられた好例だったと思います。

 このブランドは、口臭科学に基づいて生まれたのですが、口臭を防ぐという機能訴求だけでなく、口臭を気にせず自信を持って話せることによって、より素晴らしい世界があなたを待っていますよという想いを込め、「口を開けば、心が近づく。ひらけ、自分。」というブランドメッセージを伝えるコミュニケーションをしてきました。このメッセージは、とにかく人から否定されるのが怖いという若者のインサイトを捉えて作られたものです。

 この2つのメッセージを様々なメディアで出していくことが重要でしたので、シチュエーションも切り出して、それに合わせた広告配信を行いました。たとえば、人との距離が近くて口臭が気になりやすいと予想できる映画館でシネアドを流したりしました。

 今年3月には口臭リスクと笑顔をチェック&サポートするWebコンテンツ「NONIO MIRROR(ノニオミラー)」を出し、ケアするきっかけを与える施策なども行いました。

 このときも、「否定されるのが怖い」という若者のインサイトを捉えた上でジャーニーを導き出して、購入してもらうための情報の順番、どういうメディアを使うのがベストなのかを考えてプランニングしています。

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DMP構築に注力してジャーニーを精緻に

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:42 https://markezine.jp/article/detail/32616

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