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【アイレップ北爪&GO三浦対談】スタートアップのマーケに抱く”もどかしさ”とタッグを組んで支える理由

 今年6月に発表されたアイレップ取締役の北爪宏彰氏が推進する「TEAM JAZZ」と、三浦崇宏氏率いるThe Breakthrough Company GO(以下、GO)の事業提携。デジタルマーケティングと事業クリエイティブのトップランナーが、手を組むことになった。同時にアイレップは、GOが設立したスタートアップ向けファンド「GO FUND」への出資も行ったという。両社の提携が広告業界にもたらす新しいパワーとは何なのか。北爪氏と三浦氏に本音で対談してもらった。

科学を重んじるDNAと事業づくりの胆力、どちらも欠かせない

――まずはアイレップ「TEAM JAZZ」とGOとの事業提携の狙いから教えてください。

北爪:同じ業界で働く三浦くんとは、20代の頃から「スタートアップが社会で勝ち残っていくための戦略を練りたい」という話をしていました。三浦くんが何度も口にしていたのは「強い企業をより強くすることも大事だけれど、これから伸びていく人たちをもっとスケールさせたい」ということ。私自身、学生時代に起業していたので、すごく共感したんです。

株式会社アイレップ取締役/TEAM JAZZ代表 北爪宏彰氏
株式会社アイレップ取締役/TEAM JAZZ代表 北爪宏彰氏

三浦:僕がメルカリやCAMPFIREなどのブランディングや新規事業開発を手掛けてきて痛感するのは、“マーケティングにおける品質向上とは、ROIを向上させることに他ならない”ということです。そのためにはデジタルマーケティングが必須だし、GOはそこを厳密に追いかけてこなかったという反省点があります。

 そう考えたとき、科学的根拠を大切にするDNAをもっていて、機械学習やプログラマティック広告のプロフェッショナルたちがR&Dを行いながら精度高くマーケティングを行っているアイレップと一緒に取り組めればと考えました。

北爪:アイレップは広告運用、データ集計や分析の領域に強みがあり、それはまだGOにはないリソースだと思います。一方で、僕たちがGOから学びたいのは戦略、プランニング、PRの力や、クライアントと「0→1」で事業をつくっていく“胆力”の部分。補完し合える相性のいい関係性だと思いました。

三浦:TEAM JAZZにはGOと同じように、アートディレクター、ビジネスプロデューサー、メディアバイイングなどのスペシャリストがそろっています。幅広い領域のプロフェッショナルをフレキシブルに受け入れ、ジャズのセッションのようなカルチャーで仕事をしているところは、共通していますね。

The Breakthrough Company GO 代表取締役 PR/Creative Director 三浦崇宏氏
The Breakthrough Company GO 代表取締役
PR/Creative Director 三浦崇宏氏

“一人三役”のしんどい時期にこそサポートが要る

――アイレップは今回、GO FUNDへの出資も行われました。よりシンプルに、デジタルマーケティングとクリエイティブの面のみで手を結ぶ方法もあったと思いますが、一歩踏み込むかたちとなったのはなぜでしょう?

北爪:スタートアップにおいてマーケティングの支援が一番必要な時期は、立ち上がりのときだと思っています。スケールしてくれば、社内にマーケターを雇うこともできるし、インハウスのマーケティングチームをつくることもできる。有名な広告会社やクリエイティブブティックから「一緒に仕事をしましょう」と、お誘いもたくさんくるでしょう。

 でも、そこまでの道のりが本当に苦しいんですどのスタートアップも一人の社員がマーケティングとPRとセールスマネジメントをやる“一人三役”にならざるを得ず、疲弊してしまう。そういうしんどい時期を、GOとアイレップのハンズオンによるアドバイスをもらいながら資金面でもサポートを受けられたら、格段に乗り越えやすくなるはず。そんなふうに考えていました。

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この記事の著者

石川 香苗子(イシカワ カナコ)

ライター。リクルートHRマーケティングで営業を経験したのちライターへ。IT、マーケティング、テレビなどが得意領域。詳細はこちらから(これまでの仕事をまとめてあります)。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33679

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