明日から使える!営業活動のオンラインシフト施策7選【後半】
4.顧客のフェーズに応じたセミナー設計法
本来、“リード獲得”や“顧客育成”が目的であったセミナー開催が、いつの間にか開催することが目的になってしまっていることがあると、豊川氏は話す。
そこでSATORIでは、セミナー設計の見直しを実施。顧客の興味関心を4つのフェーズに分け、各イベントコンテンツを企画。「まだまだ客」であればマーケティングに役立つ情報イベント、「そのうち客」ならMAに関するセミナー、「もうすぐ客」にはSATORI単独セミナー、「今すぐ客」に対しては商談という形で、情報の出し分けを細かく制御することで、顧客に応じた適切なアプローチを行っている。
5.ウェビナーアンケートの回答率を上げる
これに関してはツール連携で実現が可能に。「SATORI」と「Zoom」を連携し、参加者にアンケートの依頼メールを配信。回答を得たらお礼メールを送るところまでを自動化できるという。
アンケート回答が届いた際のフォローは、これまでメールを使ってインサイドセールスや営業担当者に通知してきたというが、最近は自社で活用頻度の高いビジネスチャットツール連携を行い、よりタイムリーに通知を行っているという。これら一連の動作を自動化することで、顧客のホットな状態を逃さずにアプローチする仕組みを構築している。
6.「やみくも営業」からの脱却
やみくもな営業から脱するのに有効なのが、「キラーコンテンツ」の準備。これは、「今すぐ客」をあぶりだす、購買意欲を計るためのコンテンツを指す言葉だが、SATORIにおけるキラーコンテンツは「他社との比較」だという。
具体的には、競合他社と自社サービスの比較表を作り、Webサイトの料金ページにポップアップでダウンロードを促したり、広告連携を行い、SNSフィード内に案内を表示。また、コンテンツを見た人を即時検知し、通知機能で営業担当者やインサイドセールス部門へ通知している。その効果は高く、キラーコンテンツを見た人と見ていない人の商談化率の影響を調べたところ、他のコンテンツと比べておよそ8倍の違いが出たという。
「キラーコンテンツを見つける方法は大きく2つ、(1)データからあたりをつける(2)営業部門へのヒアリングがあります。(1)はGoogleアナリティクスでCVに貢献しているコンテンツを調べることで見えてきます。(2)については、常に顧客像をアップデートしていくためにも、営業部門だけでなく各部門をまたいでコミュニケーションを取っていくことが大切です」(豊川氏)
7.「通じる連絡先」の取得方法
コロナ禍でリモートワーク体制が加速し、オフィスに電話をかけても誰も出ないという事態が起きている。 そこで同社は顧客データの入力フォームを見直し、固定電話の番号が入力されがちな項目を「日中につながりやすい電話番号」へと切り替えることで、携帯番号の入力を促している。これによる成果については、これから検証していくという。なお、今までの固定番号を消すことはせず、一時的に管理項目を追加して管理しているという。
豊川氏は7つの課題について説明した後、「見込み顧客掘り起こしの可能性を広げるために、様々な外部ツールと『SATORI』を連携するなど、自らの実践で得た情報やノウハウを積極的に発信しています。その裏には、当社のミッション『あなたのマーケティング活動を一歩先へ』を体現したいという想いがあります。今回のセッション内容が、少しでも皆さんのマーケティング活動に参考になればと思います」と語り、セッションを締めくくった。