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dotグラフィで探る、Z世代のホンネ

Z世代にとってLINEは事務連絡ツール? 親密度によって異なる、コミュニケーションツールの使い分け

Z世代は電話で誰とどんな会話をする?

 次に「電話で誰とどんな会話するのか」を質問。この質問では、頻繁に電話することがわかった人生ガチ勢とソーシャル良い子に注目していきます。電話を頻繁に使用するといっても、その目的には違いがありました。

人生ガチ勢:目的が明確な課題解決のための電話

 人生ガチ勢のメンバーに電話する内容を聞いてみたところ、将来の話や就活の相談、大学の課題について、事務連絡などが多いとのこと。電話の相手は仲の良い友達。共有したいことがあるとすぐに電話をかけてしまうため、頻繁に使用しているそうです。話の共有に電話を使うのは、相手の返信待ちが必要なSNSに比べ、電話は1度で済むのでトータル時間の節約になるから。効率的に課題解決しようという姿勢がみられます。

ソーシャル良い子:リアルの延長の電話

 ソーシャル良い子のメンバーに普段電話する様子を聞いてみたところ、「インスタをみていると友達が暇かどうかわかる。暇そうだと思ったらそのままインスタから電話をかけちゃう」「友達が飲み会をしていて、その飲み会にテレビ電話で参加する」といった使い方をしているそう。目的が明確な人生ガチ勢とは違い、友達に会いにいく感覚で気軽に使っていることがわかりました。

(イラスト:福田瑞人)
(イラスト:福田瑞人)
【発見2】
人生ガチ勢は課題解決のため、ソーシャル良い子はリアルの延長として電話を使用している。

InstagramのDM→LINE→電話の順で親密度が上がる?

 最後に「InstagramのDMで会話する人→LINEで会話する人→電話で会話する人の順番で親しくなっていくと思う?」と質問。この質問は、仮説が正しいかどうかをそのままdotメンバーに質問するような形となりました。

 30名に回答してもらったアンケートでは、この仮説について「そう思う」「まぁそう思う」という回答が7割以上。どうやらこの仮説は立証できそうです。Z世代会議で、なぜそのような回答をしたのか理由を深く聞いていきました。

様子見フォロワー:アンケートでは7名中6名がそう思う、まぁそう思うと回答

 このタイプは、InstagramのDMでもLINEや電話でも、自分からコミュニケーションをとることが少ないタイプ。InstagramのDMに関しては、あまりやりとりをすることはないがリアクションがくれば返すとのこと。LINEは常に会話するのが10人〜20人。電話はほぼしないが、するとしたら相当仲がいいということでこの仮説に共感してくれました。

省エネペシミスト:アンケートでは9名中5名がそう思う、まぁそう思うと回答

 dotが行ったZ世代3,000人への調査では、このタイプは人付き合いが苦手で、無駄なものを持たないミニマリストであることがわかっています。

 この特徴はInstagramのフォローの仕方にもあらわれていました。自分からは顔見知り程度ではフォローせず、仲の良いひとだけを集めているのです。しかし、LINEでの会話となるとさらに絞られ、常に会話しているのは10人程度。LINEに持ち込むためにInstagramのDMでワンクッション置くという意見もありました。電話は本当に仲の良い2、3人とたまにするそう。

人生ガチ勢:アンケートでは11人中10人がそう思う、まぁそう思うと回答

 LINEは交換作業があるのでハードルが高いが、Instagramはフォローするだけでいいので気軽につながる。また、Instagramは話題となるコンテンツが既にあるが、LINEはきっかけとしてどちらかの発信が必要なため、本当に話す相手でないと交換する意味がないと考えているそう。LINEを交換するということは、2人で遊びに行けるレベルであるという意見も。電話は仲の良い人であれば共有したいことがあるたびに積極的にかける。

ソーシャル良い子:アンケートでは4名中2名がそう思う。残り2名が全然違うと回答

 4人中2人が全然違うという回答となったソーシャル良い子。全然違うと回答した中でも特にSNSを使いこなす女の子に話を聞きました。

 まず、LINEは事務連絡でしか使わなくなっている今ではInstagramでの会話がSNSのメイン。Instagramで会話をしていて相手が暇とわかるとそのまま電話に持ち込むそうです。つまり、Instagramと電話の間に垣根はなく、ハードルの差もない様子。また、電話をかける人も毎日バラバラで、仮説とはまったく異なる使い方をしていました。

 Z世代の中でも特にSNSを使いこなすソーシャル良い子には特別な意見がありましたが、たいていの場合は仮説通りと言えそうです。

(イラスト:森ケ崎未来)
(イラスト:森ケ崎未来)
【発見3】
・InstagramはZ世代の交友関係を最も幅広く囲うもので、DMをくれた不特定多数と常に会話している。
・LINEはInstagramでつながっているなかでも親しい10〜20人と会話していて、リアルでもよく話すメンバー。
・電話はリアルで話す人たちの中でも特に仲の良いメンバーと会話しており、その人数は4人以下が多い。

次のページ
【まとめ】タイプで異なるコミュニケーション方法

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この記事の著者

渋江 みのり(シブエ ミノリ)

1998年生まれ。青山学院大学心理学科4年。
2018年からdotで活動を始め、現在はdotのメディア部として活動中。大学卒業後、dotに入社予定。
 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/34103

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