データの蓄積で終わらせない!活用までを支えるTealium
CDP導入後の典型的な課題としてまず挙げられるのは、データの蓄積・一元化が目的化してしまい、活用できていないというものだ。また、要となる施策は実装したものの、その後のデータ活用が進まないケースもある。さらに、開発運用にスキルが必要で、コストや時間がかかることもある。
こうした課題に対して、Tealiumはどのようなアプローチをとっているのか。小泉氏は「様々な接点で発生するデータの管理を行う点は、他のCDPと同様ですが、収集したデータを標準化した上で、いかに活用するかにフォーカスしているのが差別化のポイントです」と語る。
CDPやプライベートDMPは、一般的にデータの一元的蓄積を目的としてデータの保守を行っている。これらに格納されているデータを使用したい場合、SQLによる抽出が必要で、その都度バッチ処理による集計が走るため、リアルタイムでの対応は難しい。その上、工数がかかりスキルも必要となってくる。
一方、データの活用にフォーカスをしているTealiumは、顧客プロファイルという形で常にデータを集計する仕組みになっている。あらかじめデータ項目を定義しておくことで、ユーザーのアクションごとにプロファイルがリアルタイムにアップデートされていくため、使用したいデータは特殊なスキルがなくても即時活用することが可能だ。
たとえば、あらかじめ購買フローを定義しておくと、顧客の状態を即時評価することができる。同時に、施策実行の条件が揃ったらメールを出すルール付けをしておくと、該当ユーザーが表れた時点で、施策が自動的に実行される。
作業工数を減らす2つの強み
さらに、Tealiumには「データ連携」と「データ制御」という2つの強みがある。通常、データの活用にはツールごと連携作業を行う必要があるが、Tealiumはデータの連携機能が事前に定義済みだ。通常はDISTをSFTPで渡すのみのケースが多いが、Tealiumは顧客プロファイルに含まれる情報もセットにできる。サーバーサイドであれば、MAツールやパーソナライゼーションなど、約200のツールのAPIと連結が可能。各ツール側の機能に従って、連携の実装が完了しているため、プルダウンメニューの設定のみで連携作業が完了する。
また、クライアントサイドのコントロールは、タグマネージャーを介して1,000以上のツールとつながっている。顧客プロファイルの情報にしたがって、Web広告のタグの実行制御を行うことも可能だ。顧客の行動に対し、リターゲティング広告やバナーの変更、あるいはフォローのメールの送信など、各エンドポイントに対してデータ連携されていくまで、一貫して自動かつリアルタイムに実行されていくのもTealiumの大きな特徴だ。