領域横断でポストCookie時代を見据えたソリューションを準備(インティメート・マージャー)
リアルタイムオーディエンス解析を代替技術として活用
当社はこれまで広告ターゲティング領域を中心に、データを活用することで、効率性の高いマーケティング施策を実現する支援をしてきました。今後も、クライアント様が現在のソリューションの使い勝手を極力変えることなく、パフォーマンスを出し続けることができるよう、データ活用市場の変化に合わせて機能を発展させていく方針です。
具体的には、数年前から複数の領域においてポストCookieのソリューションを開発・リリースしており、ポストCookie時代の悩みに対して複合的にアプローチできる環境を整えています。たとえば、2019年1月にリリースした「PerformanceDMP」は、AIを用いたリアルタイムオーディエンス解析を通じて、ディスプレイ広告の運用をアフィリエイトのような成果報酬型で提供するサービスです。同ソリューションは、サードパーティCookieを利用せず、ファーストパーティデータ、位置情報、IPアドレスなど、現在のデータ活用市場で問題なく活用できる情報から類推を行うもので、ASP各社との連携も進んでいます。
プライバシーテック領域にも進出
当社は長くDMP大手として認知されてきましたが、これまで培ってきた「データを使って目標を達成する支援」の仕組みを他領域にも展開しています。一例としてプライバシーテックと呼ばれる領域にも参入を進めており、2020年3月に、ベクトルとの合弁会社「PrivTech(プライブテック)」を設立しました。既に個人データ等の利用同意管理プラットフォーム(Consent Management Platform:CMP)「Trust360」の提供を開始しています。
マーケティングコミュニケーションにおいて、消費者とクライアントが求める状況は、究極的には一致しているはずです。消費者は自分の欲しいモノを教えてくれる広告は許容してくれるはずですし、クライアントも消費者が嫌がる広告は出したくない。両者がハッピーになるバランスを時代に合わせて追求していくことが、アドテク業界には求められるのではないでしょうか。直近の対応としては、まずは消費者が不安にならないデータの使い方ができているのか、各プレイヤーが振り返る必要があります。その上で、これからの時代も引き続き活用できる技術、使えなくなる技術について整理し、代替策を用意することで、新しい市場環境に適応できるでしょう。

インティメート・マージャー 代表取締役社長
簗島亮次氏