ヒアリングファーストな接客を介してユーザー情報を取得(Zeals)
ユーザー保護とオーディエンス拡張を両立させる
今後ネット広告におけるオーディエンス拡張(CVユーザーに類似する未CVユーザーを特定し、広告を表示させる施策)は困難になると考えられます。代替技術のひとつとして、導入も簡単でCookieの影響も受けないフィンガープリンティングに注目する動きもありますが、複数のデータを照合して個人を見分けるという方法が採用されているため、使用ブラウザの変更やOSのアップデートなどに対応できず、長期間にわたりユーザーを追跡することは難しい側面があります。
当社では「ユーザー情報の取得」という命題は、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、関係を構築しながら情報を提供してもらうモデルに収束していくと考えています。そこで、個人情報を保護しながら、知りたい情報を直接教わる、チャットボットを活用した接客DX「ジールス」を提供しています。オーディエンス拡張に関しても、以下の仕組みにより、特定のユーザーについて属性を仕分けてクラスタを識別することができます。
ジールスのオーディエンス拡張
- ユーザーのアカウントはチャットボットと紐づいている。
- 同一ユーザーに対して継続的にコミュニケーションをとることが可能。
- チャットボットでの接客を介してユーザーが自ら提供してくれる情報(悩み、欲しいもの、興味のあること、クラスタ等)を利用する。
- チャットボットだけではなく、有人チャットやビデオ接客も活用することでより深いデータを収集できる。
- 診断から雑談まで、企業が知りたい情報に合わせてコンテンツの形態を変更可能。
また、ジールスはチャットツールを使用する性質上、サードパーティCookieやIDFA情報を利用することはありません。これらの規制開始後も、問題なくリターゲティングを行うことが可能です。このプライバシー保護と、ユーザーにとって本当に必要なリターゲティングのためのオンライン接客を用いて「リタゲ2.0」を実現しています。
ヒアリングファーストな接客体験を目指す
これからのネット広告は、ユーザーの意思や生活リズムと関係なく一方的に押し付けたり、どこからともなく入手した名簿を元に押し売りを行ったりするのではなく、透明性のあるソースを基に、ユーザー一人ひとりに合わせた体験が主流になっていくと考えています。
広告配信のためにその場限りの“点”のコミュニケーションを作り込むだけでは不十分であり、その前後までフォローする“線”のコミュニケーションを提供することが、ユーザーの不安を払拭し、プライバシーポリシーにも反さない唯一の道なのではないでしょうか。
当社は、ヒアリングファーストな接客体験を念頭に対話によって接客する側、される側のそれぞれが満足できる体験を提供していきます。

Zeals取締役 COO
遠藤竜太氏