新型コロナウイルスの感染拡大は消費者の行動や価値観を変えたと言われている。しかしデータを分析すると、変化の大きさ・方向性は一様ではなく、年代や性別、居住地域といった属性によって異なることが見えてきた。EYストラテジー・アンド・コンサルティングは10月27日、オンライン記者発表を実施。7,000サンプルを対象に実施した消費者調査を基に、コロナ禍における行動変容、余暇時間の使い方の変化、企業に求める対策などを解説した。
「自粛」の程度や理由は一様ではない
10月27日、EYストラテジー・アンド・コンサルティングは「日本の消費者の行動変容と企業に求められる対策」について、オンライン記者発表を実施した。
はじめに同社 エクスペリエンスデザインリーダー ビジネストランスフォーメーション パートナーの吉本 司氏が調査の意義を説明。「消費者はどのような考えの下で消費行動を切り替えているのか。年齢層、年収、性別、居住地域、リモートワーカーであるかどうかといった属性に注意しながら見ていくと、それぞれに違った背景があることが見えてきます」と述べ、変化を正しく捉える必要性を強調した。
続いて同社 ビジネストランスフォーメーション ディレクターの白石 隼人氏が、調査結果を概説した。調査は以下の3点をテーマに、首都圏、近畿、中京エリアに居住する20~75歳の男女7,000サンプルに対し、2020年8月21~31日に行われた(※詳しい調査概要は3ページ目に記載)。
・消費者はどのように行動を変容させているのか
・どのような人が、なぜ行動を変容させているのか
・消費者から共感を得て好意的に支持されるために、企業が取るべきアクションとは
消費行動の推移:スーパー、百貨店、外食で異なる特徴が
初めに共有されたのは、消費行動の変化とその理由だ。調査では、小売業とサービス業について、昨年の下半期の利用頻度、緊急事態宣言下での利用頻度、そして今年の下半期における利用意向を尋ね比較した。
それによると、小売業(コンビニ、スーパー、家電量販店など:グラフ左側)は、宣言下は落ち込みが見られたものの、下半期の利用意向については回復傾向を示した。一方、サービス業(ジム、外食、レジャーなど:グラフ右側)の落ち込みは小売業と比べて激しく、下半期も利用を控える回答が一定を占めた。Go Toキャンペーンでどれだけ回復が見られるのか、追跡調査が待たれる。
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また「利用を減少させる」と回答した人にその理由を聞いたところ、業態に応じて異なる傾向が見えてきた。
昨年の下半期と比較して「利用を減少させる」と回答した理由
【スーパー】
利用を控える人は比較的少ないが、減少の理由として「感染への不安感」が目立った
【モール・百貨店・デパート】
月に数回程度と頻繁には利用しない人々が利用を減らす傾向
「節約意向」や「オンラインで代替可能」という理由で利用を減らしている割合がやや高い
【外食・カフェ】
女性および60代が特に利用を減らす傾向
「感染への不安感」から利用を控える人が多い
つまり「自粛」の程度や理由には、利用する業態や人々の属性に応じてグラデーションがあることに注意する必要がある。
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蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)
東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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