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定期誌『MarkeZine』特集

around20はどんなアプリを使ってる?必須アプリ9選と利用実態

コミュニケーションはLINE・InstagramのDMがメインに

 around20のコミュニケーションツールは、LINEとInstagramのDMがメインで使われています。ここ2〜3年で、仲の良い友達間でも「LINEのアカウントは知っているが、電話番号やメールアドレスは把握していない」というケースが増えてきました。

 また最近ではInstagramのDMがメインのコミュニケーションツールとなっており、「LINEは本当に仲の良い友達とのやり取りのみになっている」という若者も増えています。このように、相手との関係値に合わせてツールを使い分けることで距離感を調節しているのが、同世代の特徴と言えるでしょう。

 そんな彼女たちのLINEを見せてもらうと、通知が何百通も近く溜まっているのをよく目にします。その内訳はほとんどが企業やメディアの公式LINEからの通知です。キャンペーンをきっかけに友達登録をしたものの、関心度が高いアカウント以外は開きもせず、放置しているのが実態です。彼女たちの情報に対する取捨選択は非常にシビアであり、一方的で一律な連絡としてのメッセージは、自分に必要であると感じられず、見ることすらしないのです。そのため、企業やブランドが通知を開いてもらうためには、若者との間で一定の関係構築が必須となってくるでしょう。

情報源はTwitter、Instagramがメイン 欲しい情報に合わせて使い分け

 around20の消費活動における特徴のひとつに、「間違えたくない消費」というものがあります。彼女たちは限られた収入の中で価値を感じたものに対してのみお金をかけたいため、失敗しない・精度の高い買い物を意識しているのです。

 そんなaround20たちが情報源に求める要素は、「失敗しないお買い物」の決定打となる情報です。いつでも多種多様な情報を入手できる環境であることから、商品購入前の情報収集・検討にかなりの時間をかける傾向にあります。

 彼女たちのメインの情報源はTwitter、Instagram、YouTubeの3つ。検索エンジンよりもSNSが活用されるケースが多く、特にTwitter、Instagramの存在感が非常に大きいのが現状です(図表3)。

図表3(タップで画像拡大)
図表3(タップで画像拡大)

 メディアで発信されている情報についても、アプリをダウンロードして定期的にチェックするよりも、SNSで接触し、アプリやサイトに遷移する流れが主流です。そして、常に情報過多な世界で生まれ育っているaround20は、自分に必要な情報をピックアップしていくためのスキルが高く、自らが求める情報に合わせて情報源となるSNSも使い分けている実態があります。では、それぞれどのように使い分けているのでしょうか。

Twitter

 Twitterは主に時事や世の中のトレンドを集める際に活用されています。検索欄に表示されるおすすめ欄・トレンド欄でピックアップされているものの中から気になるワードを選択し、情報を眺めるといった流れで、世の中全体のトピックスをチェックしています。またコスメ等商品に関する口コミや、公式アカウントからの発信など、詳細な情報が知りたい時に活用されています。

Instagram

 Instagramはビジュアルで判断したい情報をチェックする際に使われます。最近はインスタマガジンと呼ばれる、画像とテキストを合わせた雑誌のような投稿が増えており、Twitterでしか得られなかったテキスト情報も充実してきたため、情報源がInstagramに集約されつつあるという傾向が見えてきています。

 検索方法としては、Twitterと同様、検索欄のおすすめに出てくる関連画像・動画を流し見しながら、気になるものをチェックするのが主流です。

 また自分が欲しい情報に目星がついている場合は、ハッシュタグ検索を活用して情報収集しています。情報の幅を狭めつつもそのカテゴリーに関する情報を広く知りたい場合は「地名+カフェ」や、「#ラテコーデ」「#ニキビ肌ケア」などを用いて検索し、商品を特定し、購入の検討フェーズに入ると、その商品名や、「#すっぴんパウダー」など商品の正式名称とは別についている“異名”で検索をします。

 最近のグループインタビューでは、情報源にしているアカウントを聞いても具体名が出てきにくくなっている傾向があり、検索欄に表示させることが接点をもつ重要なポイントになりそうです。

YouTube

 YouTubeはファッションの着回しやトレンドとなっているメイクの再現の仕方など、工程を知りたい場合に活用されます。同時にInstagramで把握した情報の、よりリアルな商品レビューや使い心地を確認するためのツールにもなっています。

 また、インタビューでは「ヘアメイクさんがお勧めしてくれて、もう3個目なんだよね」などのコメントが購入の後押しになる、という声も聞かれており、何気ない一言からリアルなおすすめ度を察知していることがわかります。

 YouTubeでは「誰が発信しているか」ということが、他のSNS以上に重視される場所となっています。

LIPS

 上記SNSについても結局は「失敗しないためのお買い物」のための、リアルな口コミを求めています。LIPS(リップス)はコスメや美容関連情報に特化したアプリであり、口コミやHowtoをチェックできる一つの情報源です。

 LIPS内での情報収集方法は、肌質等、自分と同じ特徴を持つ人の評価から、自分にもマッチしそうかを確認している実態がわかっており、ここでも「失敗しない買い物」を意識した情報収集をしていることがわかります。

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この記事の著者

長田 麻衣(オサダ マイ)

株式会社SHIBUYA109 エンタテイメント SHIBUYA109 lab.所長

総合マーケティング会社にて、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPR サポートを経て、2017年に株式会社SHIBUYA109 エンタテイメントに入社。SHIBUYA109 マー...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:49 https://markezine.jp/article/detail/34838

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