広告媒体を選ぶときに意識していることは?(freee・中東孝夫氏)

freee株式会社 執行役員 VP of Marketing 中東孝夫氏
Profile
消費財メーカーにて広告宣伝を手がけた後、外資系ITや大手通信会社でBtoBマーケターとして活動。デマンドジェネレーション(案件創出)、ブランディング、インサイドセールス、顧客DB構築など幅広い経験を持つ。2019年8月よりfreeeにて現職。
注目している媒体
- プラットフォーマー:ID ExchengeとしてFacebook、日経電子版、ダイヤモンドオンライン、プレジデントなど
- コンテンツメディア:特になし
- 動画メディア:特になし
- アプリ:特になし
BtoB企業としてABMを実施しているため、広告媒体として「短期的なコンバージョン」と「中長期的なナーチャリング用リード獲得」の二つの視点で検討しています。
そのため、メディアにおける自社のターゲット含有率を強く意識しています。どういった読者情報を保持しているか、どこまで正確に読者情報を開示しているか、どうやってメンテナンスしているか、さらにはどのような協業が可能なのかを、媒体資料を読み込んで判断しています。自社内の読者情報をEnrichするために、メディアからどのような2nd Party Dataが入手できるかも重要なポイントです。
また、ID戦略の観点から、入手できる情報と他のサービスとのID Linkageが優れている媒体の優先度は向上すると考えています。媒体経由で獲得した見込み顧客に対し、様々なチャネルでターゲティングを行うことで全体の広告コスト圧縮も期待しています。
露出効率以外の観点として、ターゲットに対し、どれほど多面的・立体的なアクションが可能かどうかを見るべきだと考えています。具体的には、我々のターゲットに刺さる企画が作れるかどうかです。広告露出だけではなく、オンラインイベントの開催など、メディアならではの集客力に大きな期待値を持っています。
特に顧客企業の経営層とのエンゲージメントを高める施策が重要で、コロナ禍における新しいオンライン施策に期待を持っています。こうした媒体の可能性を媒体資料で詳しく記載されている先は、優れた企画を持ち込んでくださるところが多く、出稿につながりやすいと感じています。
コロナ禍で顧客とのコミュニケーションが非対面にシフトする中、広告媒体には「単なる枠の露出」以上の媒体価値を生み出す企画力が望まれていると感じています。