「オンラインならではのサイト体験」を追求するGDO
MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、お三方の業務領域を教えてください。
岡﨑:弊社は、ゴルフ用品の販売やゴルフ関連のニュース配信、ゴルフ場の予約など様々なサービスを提供しています。私たちはゴルフ用品の販売を担当しているリテールビジネスユニットにおり、私はその中の企画部のシステム担当としてEC全体を把握しながら、日々の開発・運用をしています。
出口:私は企画部において、販促チームと対になるUI/UXのチームにいます。販促施策がどのようにWeb上に展開されていくべきか、ユーザー側の視点で検討・構成しています。
栗山:私はプレイドにて、KARTEを導入する企業様に伴走するカスタマーサクセスを担当しています。KARTE Blocksの立ち上げにあたっては、初期にお使いいただいた企業様の現場の声を把握して、機能やUIへのフィードバックを開発チームに伝えるなど、プロダクトの磨き込みを行っています。
MZ:「GDO」は日本最大級のゴルフ情報サイトですが、まずサイト全体の運用方針をうかがえますか?
出口:前提として、私たちはサイトを運営しながら実店舗も複数展開しているので、お客様にはECでも実店舗での購入と変わらない体験を提供することを意識しています。それと同時に、店舗ではできない顧客体験をお届けしたい、とも常々考えています。その2点を踏まえて、各顧客に寄り添ったきめ細やかな接客が大事だろうと、いろいろな工夫を重ねています。
「やらなければいけない」作業をシンプルにできれば、「やりたいこと」に集中できる
MZ:「KARTE Blocks」導入に至る背景にあった、サイト管理における課題を教えてください。
出口:大きく、企画のリソースと制作のリソースの2つに課題がありました。
企画のリソースに関しては、弊社も事業の拡大にともなってどうしても縦割りの構造になっており、ひとつの施策を企画する際もチームを横断するやり取りが多く発生しています。かかる時間を圧縮して、本来の目的である「顧客への還元」に集中したいと思うものの、企画部はどうしても作業的なやり取りに時間を取られていました。
MZ:実店舗もECもあり、同じ商品を扱っていたりすると、やはり組織体系はかなり複雑なのでしょうか?
出口:とても複雑ですね。起点は商品を仕入れる部署で、同時に倉庫のチームも関わります。それを売る際には販促チームで企画を練り、その後リテールのユニット外の制作部門に制作を依頼し、確認のやり取りを経てやっとサイト上にアップされる……という。キャンペーン時には、あらかじめCSの部門に想定のQ&Aを共有したりもします。
MZ:もうひとつの制作のリソースに関してはいかがでしょうか?
出口:制作の側も、企画の趣旨に基づいて「どう具現化すると最も効果的か」を考えることが、本来の仕事であるべきだと思います。でも、作業的な仕事が多すぎて、なかなかクリエイティブを磨くところに集中できない状況がありました。
煩雑な作業の一切を圧縮して、それぞれが本来の「顧客体験のために頭を働かせる」部分に集中したいということが、「KARTE Blocks」を導入した背景にありました。