「未経験でもできる」の実例に
――ブランド立ち上げから3年が経ち、組織も大きくなってきたかと思います。どのようなチームビルディングを行っていますか。
組織としては、お客さんを見続けること、そして常識に囚われず自分たちの頭で考えることを大切にしてきました。COHINAを続けられているのは、支えてくれる人たちのおかげです。お客様のエンゲージメントが高いのは、私たち自身のエンゲージメントが高いからだとも思います。ここは、他のブランドと大きく違うところではないかと感じます。アパレルの仕事はキラキラして見えるかもしれませんが、実際はコツコツやらなければいけない地道な作業がとても多いです。Instagramライブや撮影も、実は在庫を保管しているオフィスの一角でやっていたりします。ですが、その積み重ねがブランドや組織を育てているということも実感しています。
ブランドを拡大していくにはマンパワーが必要ですが、ガッツのあるインターン生が大活躍してくれています。今もCOHINAには、30人近いインターン生が口コミで集まり、凄まじいエネルギーを持って関わってくれています。そのまま就職してくれるのはもちろん嬉しいですが、違う道も探したいと就職活動をするときや、新しいことにチャレンジするときに、COHINAでのインターン経験が少しでもプラスになってくれたら、と思っています。恩返しと言いますか、「COHINAを選んで、働いてくれてありがとう」という気持ちで接していますね。

――最後に、今後の展望を教えてください。
小柄女性のためになること、すべてに取り組みたいです。今、COHINAはきれいめカジュアルのデザインが中心で、20代から30代のお客様が多いのですが、全世代を通してサイズに困っていたり、欲しいデザインの服が見つからずにファッションを楽しめない方がいらっしゃると思うんです。ライフステージの変化に応じて、着たい服や必要な服は変わっていきます。今後、どれくらい展開を広げられるかも、物作りの1つの課題として認識しています。さらに言えば「小柄だけどファッションを楽しみたい」という気持ちを持っている女性は日本に限らず、世界中にいるはずです。COHINAを必要とする方により広く服を届け、その人生にずっと寄り添っていければと考えています。
そしてCOHINAは、2020年前半の月商と今冬を比べると2倍程度成長しています。スタートアップとして、高い成長率もキープしたいです。アパレルも事業の立ち上げも初めてだった私でも、ここまで来ることができました。一見大きすぎる目標を掲げても、小さいことからコツコツ、熱量を持ってやり続けると、ちゃんと1つの形になる。その実例に、私がなれたらいいなと思います。