経験豊富な同僚の中で、自身の強みを発見
――データの管理業務からスタートし、着実にデジタルマーケティング業務の幅を広げてこられたのですね。
はい。会社としても、新たな技術や手法を取り入れるために、組織を柔軟に変えていく方針があります。その流れに乗って、いろいろなことにチャレンジできていると思いますね。とはいえ、最初の配属先で4年近くデータ管理に向き合っているとき、ふと転職を考えることもありました。上司には機会がある度に「データ分析だけではなく、お客様へサービスを提供する企画業務をやりたい」とキャリアプランを伝えてはいましたが、なかなか思うようにはいかなくて。転職すべきか、でも自分のキャリアが通用するのだろうか? と、ぐるぐる考えながら仕事をしていました。当時は不安になることもありましたが、結果として希望を叶えることができましたし、悩んだことも無駄ではなかったと今は思います。
さらに、中途採用によって様々な知見を持つ同僚が集まり、まるで擬似的に転職したような環境にもなりました。証券会社などの金融系からWebサービス、ゲーム、飲食業界、小売と本当に様々な業種・業界出身の方がいて、それぞれの業界のリアルな話を聞くことで知識が広がりました。中には、「みずほ銀行で6社目です」という方もいて、働くことや人生に対する新しい発見もあります。それに、「この人はコンテンツの企画が得意」「ツールに詳しい」とそれぞれの得意な領域が見えてくることで、私自身の強みも明確になってきたんです。
たとえば、コンテンツマーケティングの経験が豊富な人たちが集まった企画会議では、コンテンツの内容や制作手段について、議論が盛り上がることが多いでしょう。私は「コンテンツはこの指標で評価すると良いのでは?」とKPIや計測の方法を考えるタイプです。思えば子どもの頃から、人とは少し違う視点で物事を見ていたり、変わったことをしていると言われてもあまり気にせず、自身の興味や楽しさを大切にしていたりといったことがありました。そんな性格が、今に影響しているかもしれません。
――これまでの仕事の中で、1番印象に残っていることを教えてください。
部署が変わり、初めて新しいサイトを立ち上げたときです。退職やセカンドキャリアを考える方に向けて、資産運用をテーマにした情報を発信するコンテンツを制作しました。「わからないことを調べたいけれど、どんな言葉で検索すればよいのかわからない」というくらい、Webの知識や経験がまったくない中で、企画立案から制作ベンダーの選定、リリースまでをすべて担当したのです。特に、企画の承認に時間がかかり、「これまでのサイトと何が違うのか」「なぜやるのか?」を問われ、分厚い資料を制作し、社内調整に尽力しました。スケジュール管理やディレクションも手探りでしたが、無事にリリースできたときは本当に嬉しかったですね。データ分析のみを担当していた頃は、「お客様にとって良いサービスとは?」ということが明確にイメージできず、何を指標にして仕事をすれば良いのだろう、と考えていたこともあったので、お客様に近い仕事を任され、口コミやお問い合わせといった、データの先にあるリアルなお客様の反応を得られることは、とても新鮮でした。

※現在は公開終了し、コンテンツは「資産形成サポート」に引き継がれている。