75%の担当者が「上司やメンバーがInstagramを理解していない」と回答
(2)やることは増えても予算がないので担当者を増やせない
こうしてやることが増えていけば、当然「リソースが足りないのでメンバーを採用しましょう」という話になります。しかし、前回の記事でご紹介した通り、費用対効果が見えにくいことが障壁となり、予算がおりません。その結果、いくら上申しても「担当者は増やせない」と言われ、現場の担当者はあふれかえったタスクを1人でさばかなければならないのです。

また採用を検討したとしても、Instagramマーケティング自体の歴史が浅いこともあり採用市場でも人材が不足しています。人材価値の希少性が高いということは採用コストも採用難度も高いということになりますから、予算があったとしても、即戦力な人的リソースの補充が難しいのです。
(3)そもそも、現場の業務について経営者や上司が理解していない
そして最大の問題は、現場の業務について経営者や上司が理解していないこと。「会社のメンバーや上司、支援先企業の担当者と話していて、相手に対して『Instagramのこと、わかってないな?』と思う瞬間がありますか?」という質問に対しては、約75%の方が「『わかってないな』と思うことがある」と回答しています。

実際にアンケートでいただいたお声をそのまま掲載します。
・見当違いの例を出されて、そのような施策を求められる。
・数字をあげることだけが人事評価になっているため、ブランディングなどの重要性が浸透しない。
・決裁者がSNSに詳しくないため、評価基準がフォロワーが多ければ良いという認識で数字だけの評価を重視される。
・会社としては、「とにかく運用して露出を増やそう」程度の認識しかない。
・工数の説明をしても、理解が得にくい(時間のかからない作業だと思われている)。
・フォロワー数が伸びない理由を責められるが、上手く答えられない。
・拡散力のあるインフルエンサーとの協業を求められるようになった。当社のブランド力と予算では長期的には費用対効果が悪いと思っているが、数値を交えた説明ができない。
・リーチ数の話など何度しても「いいね」数だけで判断されやすい。
・最終どうして欲しいのかが定まっておらずこちら任せで、予算がほぼ出ないも同然。
・予算をかけられないため広告が出せないが、関連売上をあげるよう無茶振りされる。
・他の業務と兼業しているため、時間が取りにくい(反応が高い時間を狙いたいが、毎日それができないこともある)。
・SNS運用に工数を割きすぎないようにと言われるが、それではPDCAが回らないことも多い。
もちろん、現場の担当者が努力すべきこともあります。しかし、それに寄り添う経営者や上司の存在も非常に重要だということが、アンケートの結果からおわかりいただけると思います。