クリエイティブで重視すべきは「数」「タイトル」「色」
LINE広告では、静止画が4種類と動画が3種類、全部で7種類の広告フォーマットが用意されている。まずはこれらのフォーマットの中からクリエイティブを幅広く用意することが望ましい。
「質の高いきれいなクリエイティブを少数だけ作り込むよりは、簡単なものでもいいので様々な訴求軸と、複数のサイズバリエーションを用意しましょう。広告の配信面はトークリストやタイムライン、LINE NEWSなどがあり、配信面によって掲載されるクリエイティブのサイズが異なります。効果を比較し、考察して配信効果を高めていくためにも複数のクリエイティブを用意することが大切です」(川原田氏)
静止画と動画であれば、LINE広告においてより多くのユーザーの反応が期待できるのは動画だという。しかし、予算や経験の少ない企業では、作成工数がかかる動画を次々と作成できないケースもある。そういった場合は静止画のクリエイティブを複数作成し、検証していくことでも効果を出していけるという。
では、クリエイティブにおいて重要なものは何か? それは「タイトル(クリエイティブのメインとなる文言)」と「色」だと川原田氏は説明する。
「たとえばトークリストの上部に表示される配信面『トークリスト』は、広告枠が小さいため、タイトルでいかにユーザーの目を引きつけるかが重要です。タイトルの微妙な違いや使用する色でも、CTRが大きく変わることもあります」(川原田氏)
そのため、新たな画像を入稿できない場合には同じ画像を使い、タイトルだけを変更していく運用方法でも効果検証が可能である。
クリエイティブの効果を高めるコツは?
ユーザーの共感を得ながら配信効果を高めるための基本的な考え方は、こちらのマンガで詳しく解説している。
まずは2週間で40クリックを目安に運用
運用型広告は効果検証と改善が重要だ。少額運用の場合はどのようにPDCAを回していけば良いのか。見るべきポイントは配信量とCTRだという。
「はじめてLINE広告を運用する際、一番シンプルな目安としては、運用を開始して2週間で40クリックに届くかどうかです。40クリックに届かない場合は配信量が足りないか、クリエイティブがターゲットに響いていないかのどちらかです。予算を増額して配信量を変えることも可能ですが、まずはクリエイティブの検証をおすすめします」(川原田氏)
先述の通りLINEの月間利用者数は非常に多い。よほどターゲットを狭めていない限り、ユーザーに伝わるクリエイティブを心掛けることで改善の余地がある。
まずは運用をはじめて2週間を目処に、どのくらいで40クリックに到達するかを見て、次の2週間でいかにクリック数を増加させるか。検証を重ねてクリエイティブの最適解を探すことが重要だ。
それでもインプレッションを高める必要が生じた際には、ターゲットを広げる、あるいはターゲット層を変えるなどの調整のほか、先ほど紹介した類似配信を活用することも有用だ。CPAが高くて効果が見合わない悩みに対しては、あえてターゲットを少し狭めるなどの対策があるという。
管理画面の使いやすさは?
自社で広告運用を行うには、管理画面の使いやすさも気になるところ。
「オンラインで開設から配信までが可能になった2019年11月と2021年4月現在を比較しても、UIとUXは絶え間なく変化し、改善しています」と安彦氏。ユーザーからの評価も高く、現状では少しでも広告運用の経験があれば直感的に利用することが可能だ。