SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

編集長インタビュー

マーケティングはビジネスパーソンの必須素養に。デジタル人材の育成を通して業績を伸ばす方法とは?

マーケターが消える?マーケティングはビジネスの必須素養へ

――企業全体が、マーケティングのスキルを学ぼうとしているんですね。

津下本:特にセールス部門は、コロナ禍で対面営業が難しくなりました。SFAやオンライン商談ツールの使い方を知り、ホワイトペーパーを作ってリードナーチャリングをするなど、マーケティングの知識が前提の業務に変わっています。セールス部門がマーケティングを学ぶニーズは、より高まっています。

――セールスは、インサイドセールス/フィールドセールス/カスタマーサクセスと分類され、CRMの知識も求められるようになりました。

津下本:そうですよね。また、採用強化の文脈で、人事部がコラーニングを導入するケースもあります。今や応募者は、求人ページだけでなく、会社の口コミサイトや社員のSNSなども参考にしています。求人ページの運用にSEOの知識は必要ですし、Wantedlyでコンテンツを発信したい場合は、コンテンツマーケティングを知っておいたほうがいいですよね。

 そもそもオンライン上のプロダクトだけでなく、すべてのサービスがPDCAを回して、提供価値の最大化を図ることが求められています。ものづくり=マーケティングと捉え、商品開発の部門やプログラマ、デザイナー職種の方にも、コラーニングを活用いただいています。

 強い事業は、お客様と接点を持つすべての人が、顧客を理解し、その変化に基づいて改善を重ねていると思います。「マーケティングは、もはや必須のビジネススキルになっていく」と考えれば、将来的にマーケターの職種はなくなるかもしれません。

マーケティングスキルを上げ、共通言語を作る

――では、社内の人材育成をする上で、重要なポイントを教えてください。

津下本:まずは、チーム内のマーケティングスキルや知識をそろえることです。チーム内で理解度のズレがあると、会議が進まないとか、属人的になるなど、業務効率が悪いんですね。これを解決する方法の1つが、共通言語を作ることです。

――共通言語を作る。

津下本:そうです。たとえば、代理店にもコラーニングを導入いただいていますが、これもお客様との共通言語を作るためです。従来の代理店は、マス、SEO、アフィリエイト……のように、専門分野に特化した支援に強みをもっていました。しかし、デジタルへの理解を深め、デジタルを前提とした全体戦略を考えるお客様も増えてきました。そこで、代理店も広告だけでなく、ビジネス戦略から支援できるようにと、あらためてマーケティング全般を理解しようとする動きがあります。

――共通言語があると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

津下本:コラーニングは、チーム単位で進度をそろえ、同じカリキュラムに取り組みます。導入されているDMMさんによると、「業務が異なる担当者間で、コミュニケーションが活発になった」そうです。たとえば、SEOとSNSの担当者間でマーケティングの理解がそろっている状態を、共通言語がある状態と定義しましょう。実際に、業務の枠を超えて、「コラーニングでこんな事例がでてきたよね」と、能動的な意見交換が生まれていると聞きました。

――なるほど。知見の共有にもつながり、部分最適ではなく、全体最適のマーケティング施策が考えられますね。

津下本:個人のスキルが上がると、チーム全体のスキルも底上げされます。ですので、たとえば広告予算をマーケターの教育に投資する考え方もあるのではないかと思っています。一時的な広告パフォーマンス向上のために広告予算を増やすのではなく、その分を人材育成に投資する。すると、継続的に金額以上の付加価値を生むのではないでしょうか。

次のページ
「学び」の定着に重要な2つのポイント

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
編集長インタビュー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/05/13 07:00 https://markezine.jp/article/detail/36200

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング