「テレアポ8割」からの転換を狙う:プレシャスパートナーズ

(右)プレシャスパートナーズ 営業企画部 営業企画室 山口智功(やまぐち・とものり)氏
大学卒業後、総合代理店を経て、人材サービス企業で求人広告営業を経験。その後人材系スタートアップで営業部長として上場経験をした後、2017年にプレシャスパートナーズへ。現在は企画MGR職として営業戦略の立案や組織強化を担当。Twitter:@precious_yama
(左)プレシャスパートナーズ キャリア営業部 石川朋実(いしかわ・ともみ)氏
東京都出身。3歳から始めた水泳を20年間継続。全国大会の出場も経験し大学では体育会水泳部のキャプテンに就任。2020年に新卒でプレシャスパートナーズへ入社。現在は採用コンサルタントとして活動中。Twitter:@pp____2020ti
今年に入って社員個人によるSNS運用に力を入れ始めた企業もある。採用コンサルティング事業を手掛けるプレシャスパートナーズでは、企業のブランド力向上、また営業スタイルをテレアポから転換する手法の一つとして、Twitterの個人アカウントで発信を続けながら、新規開拓を試みている。
元々テレアポでの新規開拓が8割だったという同社。年々効率の低下を感じていたところ、コロナ禍でさらに電話がつながりにくくなり、デジタルシフトの必要に迫られた。SNSの活用は任意としているが、現在活用している社員は全体の84%、そのうちFacebookが58%、Twitterが74%。アポイントの獲得や受注につながっている社員もいるそうだ。
Twitter営業も「相手をよく知ることから」
まずは管理職が一斉にアカウントを開設し試験的に運用。SNSに関する情報を全員で共有し、レポートの作成やディスカッションを通じて理解を深めた。その後数回の中間報告を経て、全社での運用をスタートした。同社の場合も発信内容や目標数値などに規定は設けず、運用自体も任意としている。
取り組みを牽引するメンバーの一人が、新卒2年目でキャリア営業部に属する石川氏(@pp____2020ti)だ。日々の仕事の様子や考えたことを「日記を書くように」発信しながら、採用課題を抱えている経営者の方と出会ったときはコミュニケーションをとり、時にDMも使いながら営業活動をしている。現在送信したDMの7割がアポイントにつながり、そのうち2分の1が受注に至っているそうだ。
DMでの営業活動について石川氏は「送信数を増やそうとするのではなく、相手の会社をよく調べた上で送るようにしている」と述べる。相手の事業内容やWebサイトの魅力的だと思った点を伝えたり、相手のツイートで共感した点や自分と共通している点を文章に盛り込んだりすることで、会話のきっかけを作っている。アポイントを受諾した理由として「明るく頑張ってくれそうだと思った」とコメントをもらうことも多く、テレアポと比較すると、自身のパーソナリティを理解してもらいながら深い対話ができると実感している。