2021年7月、米国Instagramの最高責任者であるアダム・モセリ氏が、自身のTwitterで公開した動画で今後のInstagramの開発ビジョンを発信した。動画ではTikTokなどの動画市場が激化していることに触れながら「Instagramはもはやただの正方形の写真を投稿するアプリではない」と断言した上で、タイムラインにフルスクリーンのおすすめ動画の表示を開始する旨も話した。本稿では、SNSマーケティング事業と若年層女性向けSNSメディア「Sucle(シュクレ)」を展開するFinTの代表取締役、大槻祐依氏が現状の日本における2021年下半期のInstagramユーザーに関する動向を4つ紹介する。
1.エンターテインメント性の動画に注力
まず、2021年下半期でInstagramが最も強化してくる機能として予想されるのが、動画関連の機能だ。アダム氏は動画の中で、以下のように語っている。
「今みんながなぜInstagramを使っているのかヒアリングすると、エンターテインメントを求めているということが一番の理由だった。そこで社内でどうやって動画でエンターテインメント性を高められるか話し合ったんだ。でも、正直今市場は激戦中だ。TikTokはとても大きいし、YouTubeはさらに大きい。他のスタートアップもいっぱいいる。だからInstagramはもっと頑張らなきゃいけない=つまり変革を起こさなければならないんだ」(アダム氏)
このメッセージから、動画のエンターテインメント性に注力した開発ビジョンを明確にしていることがわかる。
動画時代が来る前に、企業側はリールズ対策を
さらに、動画の中では今後の検証事項まで言及されており、「フルスクリーンで没頭でき、エンターテイニングで、スマホに特化したデザイン」になるよう、今後様々な機能追加を試験的に実施するとのことだ。ここからうかがえる下半期のInstagramにおける動画戦略とは、スマホで閲覧しやすいUIを整え、より娯楽に特化したコンテンツを推進することだと考えられる。
Instagramの画面表示の割合を見ると、画面の65%がフィード投稿(画像の通常投稿)であり、ストーリーズは画面上部15%しか占めていない。それにもかかわらずInstagramのユーザーは、この15%しか表示されていない機能に多くの時間を使って過ごしているのだ。ここに、今後の可能性がある。
今までフィードからストーリーズへ促していた内容が、今後はフィードから動画へとサジェストしていく未来が今後起こりうるのかもしれないのだ。写真というフォーマットだけでなく、激化する動画プラットフォームの競争に、Instagramはいよいよ本格的に参入するようだ。
そして、今後の仕様変更によっては、リールズ活用が再熱する「リールズの第二次バズ期」が起きる可能性も考えられる。企業側も本格的に動画が強化される前に、リールズ投稿の質を高めておけば、競合との差別化を図ることができるだろう。
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大槻 祐依(オオツキ ユイ)
1995年生まれ。早稲田大学在学中の2017年3月にFinTを学生起業。「世界をまるごとハッピーに」というビジョンのもと、Sucle(シュクレ)という若年層女性向けSNSメディア(総合65万フォロワー)やSNSマーケティング事業を展開。 主要事業であるインスタグラム運用代行にて、大手企業を中心に累計100以上のア...
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