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MarkeZine Day 2021 Autumn(AD)

その顧客データ、マーケティングに利用して大丈夫?押さえておきたいデータ管理の基本と取るべきアクション

グローバルで顧客IDを管理し、統一した顧客体験を提供するドテラ

 2社目の事例は、アメリカのユタ州に本社があるエッセンシャルオイルの大手ドテラ(doTERRA)だ。同社は、美容ビジネスオーナーやサロン経営者などのプロシューマー向けに、ダイレクトセリングモデルを展開し、45ヵ国で調達したオイルを、世界100ヵ国以上に出荷している。

 ドテラは、年間成長率25%以上と急成長のまっただ中。毎年100万人以上の会員増加があり、取引先企業も増え続けている。同社は、この急激なビジネス成長に対しても、グローバルで統一した顧客体験を提供したいと考え、顧客IDプラットフォームの構築に着手した。

 ドテラのフォーカスポイントは3つ。1つは、サプライチェーン、会計、人事計画制度の向上。2つめは、顧客体験・カスタマーサービスレベルの維持。そして3つめは、Eコマースのパーソナライゼーション実現だ。

 これまでのドテラは、各国それぞれで顧客登録の接点を運営し、マーケティングやビリングなどのシステムにデータを連携していた。そこで、まずは顧客登録の窓口をグローバルで集約。顧客IDの発行から利用規約の合意履歴を統一して管理する仕組みへ移行し、同一レイヤーから各システムへデータを連携する環境を整えたという。ビジネスが急成長する中でも、顧客の体験を損なわず、データのプライバシーも安全に維持する顧客IDプラットフォームが誕生した。

 その結果、ドテラは様々なメリットを得ているという。まずは、カスタマーサービスの改善と実行スピードの向上。そして、顧客動向に応じたサプライチェーンや人事設計の実現、事業計画精度の向上だ。さらに、バックエンドシステムとの連携工数やコストの削減も実現した。

 しかしながら、「ID統合や同意管理の徹底が、本当に事業の成長へ結び付くのか?」の疑問は浮かぶだろう。阿部氏は一般的な話と前置きして、「CXに投資している企業は、そうでない企業に比べて成長スピード、コスト低減、利益の創出に差が出ている」と言及。また、「ID統合と同意取得管理の徹底は、サービスの利用頻度やLTVを伸ばすことにもつながる」とその重要性を説く。

顧客と企業の信頼関係を結ぶSAP Customer Data Cloud

 終わりに、SAP Customer Data Cloudのデモが行われた。

 SAP Customer Data Cloudは、ID登録から認証、認可、同意管理とデータ統合〜活用までを実現する顧客データ管理ソリューションだ。本日のセッションで語られてきた、個人情報の取得、管理、運用する上で必要な、最高峰のプライバシー保護およびセキュリティ環境を提供。GDPRを始め、主要各国の法規制対応や認証を取得し、現在はそのプラットフォーム上で32億IDを管理し、月間113億の同意情報処理を行なっている。グローバル企業が安全且つ効果的に顧客データを活用する為のソリューションを提供している。

 「SAP Customer Data Cloudの考え方は、お客様と企業の間に信頼関係を結び、最高のカスタマーエクスペリエンスを提供すること。お客様が安心してサービスを利用でき、かつ自分のデータを安心な形で企業に預けて、パーソナライズやサービス向上に活用してほしいと思えるような関係作りをご支援します」(阿部氏)

 データを用いた顧客体験の創出やマーケティングは、ID統合や各種の同意管理を前提とした上で成り立つ。阿部氏は、それをシームレスに成り立たせるSAP Customer Data Cloudの強みを提示し、セッションを締めくくった。

「SAP CX DAY 2021」開催!

 SAPジャパンは、企業のCX向上を支援するイベント「SAP CX DAY 2021」を2021年11月18日(木)13:00よりオンラインにて開催します。アシックス、エイチ・ツー・オー リテイリング、Mizkanなど、カスタマーサクセス、従業員満足、企業としてのパーパスを追求しつつ新たに事業成長の基盤を築いている先進企業より、その取り組みをご紹介いただきます。

【開催概要】
イベント名:SAP CX DAY 2021
開催日時:2021年11月18日(木)13:00 〜 | オンライン開催
詳細・参加お申し込みはこちらから

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/18 10:00 https://markezine.jp/article/detail/37308

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