雑誌「ハルメク」を発行するハルメクの調査機関である生きかた上手研究所は、55~74歳の女性を対象に「デジタルとネットの活用についてのアンケート」を郵送の紙アンケートにて実施した。
シニア女性のスマホ保有率は10年で0%から90%超へ
まず、個人用に保有しているデジタルデバイスについて調査した。そのうち98.5%が、PC、スマホ、タブレット、ケータイ(ガラケー)のうち、少なくとも1つを保有していた。
4種のデバイス保有率の推移を見ると、2021年はスマホ保有率が90%を超え、ケータイ保有率が10%を切った。スマホの保有率は、2011年の0%から2021年92.2%にまで大幅に伸長していることがわかった。
スマホの保有年数を見ると2021年は、スマホ保有歴3年目以下が50.9%、4年目以上が42.8%でおおよそ半々。2020年比で見ると、「スマホデビュー」した「保有1年目以下」の割合が7.9ポイント上昇していた。
ネットショッピング利用率は2年連続で伸長
次にネットショッピングの利用率を調査したところ、シニア女性の2人に1人が、ネットショッピングの利用経験があると回答した。
保有デバイス別にネットショッピング経験の有無を調べたところ、パソコン保有者の51.4%がパソコンで買い物をしたことがあると回答。スマホ保有者のうち39.3%が買い物経験があると回答した。
同調査によると、スマホでの買い物率は年々増加傾向にあるが、現段階ではパソコンでの買い物率が高いという。
利用している機能の伸長率トップは「スマホ決済」
スマホで利用している機能・アプリ利用率が8割を超えた機能やアプリは「写真撮影(92.8%)」が1位であった。その他「電話(89.9%)」「LINEメッセージのやり取り(88.5%)」「メール(85.8%)」「Web検索(81.1%)」と続いた。
スマホで行っていることについて、直近3年で利用伸長率が10ポイント以上となった機能やアプリは「スマホ決済(+20.9pt)」「ネットショッピング(+16.8pt)」「動画を見る(+16.5pt)」「音楽を聴く(+13.4pt)」「割引クーポンの入手(+11.1pt)」であった。
60代前半までのInstagram利用が急伸
スマホでの年齢別SNS利用率の推移を調べたところ、Instagramの50~60代前半のシニア女性における利用率が急増中であることがわかった。50代に限れば、Twitter利用率も上がっている。Facebookの利用は停滞気味であった。
【調査概要】
出典:ハルメク 生きかた上手研究所調べ
調査の方法:郵送アンケート
調査の対象:55~74歳の女性
有効回答数:527名
調査実施日:2021年6月15日~8月3日
調査主体:ハルメクホールディングス 生きかた上手研究所
※2011年から毎年実施、回答者数はそれぞれ異なる
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