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いまデジタルマーケターに必要な「正しい知識」と「客観的かつ冷静な視点」

表層的な手法・議論は淘汰されていく。2022年、Cookieレス祭りの行方

 コンテクスチュアル広告のソリューションを提供する、米国のAI企業GumGum(ガムガム)の日本代表を務める若栗直和氏による本連載。最終回である今回は、2022年以降の「Cookieレス祭り」の行方、またテクスチュアル広告の在り方や位置づけが今後どのように変わっていくかについて、若栗さんの考えを教えていただきました。

全5回の連載の総括編

 「Cookieレス祭りに惑わされない」をテーマに、マーケティングに関わるすべての方に身につけておいてほしい知識と視点の提供を目指す本連載も、いよいよ今回で最終回です。

 ここまで、Cookieレスにも様々なアプローチがあること、そのうちのひとつであるコンテクスチュアル広告にも様々な選択肢があること。そして、コンテクスチュアル広告では“健全性”や“良心性”が成果の明暗を分けることなどをお伝えしてきました。

 第5回となる今回は、総括編としてこれまでのポイントをおさらいしつつ、サードパーティCookie廃止の節目となる2023年を直前に控えた来年以降の動きについて触れていきたいと思います。取り上げてほしいテーマやご質問を募集したところ、具体的な活用や運用に関することよりも、今後の動向や展望についての関心が高いように見受けられましたので、これを踏まえてお話を進めていきたいと思います。

Cookieレス祭りが一気に加速した2021年の振り返り

 まずこれまでの振り返りとして、2021年は広告に関する消費者プライバシーやCookieレス移行への意識がようやく日本でも動き出した年であると言えます。タイムリミットが近づいたわけなので、この変化はいたって当然ではあるのですが、2020年と比較すると極めて顕著に広告主企業や媒体社による取り組みが増えました。実際、今日時点で何の検討・アクションも行っていないという企業は、恐らくゼロではないかと思います。

 その一方で、Cookieレスを謳う広告事業者も著しく増え、自社アピールが盛んに行われたことで情報が錯綜した年であったとも言えます。無数の記事や投稿が展開され、毎日のようにDMが届き、毎月のようにウェビナーが開催され……。マーケターのみなさんは大量の情報の消化吸収に忙しかったのではないでしょうか。

 私の見る限り、こうした情報発信はCookieレス移行の重要性や必要性を訴える点で一貫してはいるものの、各広告事業者のセールス色の強いものが多く、広告主企業にとっては情報を俯瞰的に理解して、自社に適したものを見極めるのは難しい環境でした。そうした中で、あらゆる選択肢を学習し、さらにそれらがブームに乗った表層的なものでなく、本質的に消費者を尊重するものかどうかを判断し、かつ自社にとってメリットを生む活用方法を検討する――これらが新たな宿題としてマーケターに求められるようになりました。

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この記事の著者

若栗 直和(ワカグリ ナオカズ)

広告とブランディングを専門として20年以上にわたり活動。2000~2017年の間、広告会社オグルヴィ(Ogilvy)で東京・香港・上海・シンガポール・台湾などを拠点に活動。アジア・グローバル向けのブランド戦略・クリエイティブ開発・施策立案に従事。2018年よりGumGumの日本代表として国内事業の統...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/01/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/37855

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