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博報堂プロダクツのプロフェッショナルたち(AD)

分析で終わらない“アウトプット”が武器。データマーケターが語る、博報堂プロダクツならではの提供価値

 今日、あらゆる企業がデータ活用の重要性を認識し、顧客データの蓄積・管理に取り組み始めている。しかし、満足に取り組めている企業は少なく、多くの企業がデータ活用を課題として挙げている状況だ。そのような中、博報堂プロダクツ データビジネスデザイン事業本部では、データマーケティングのプロフェッショナルたちが、クライアントの課題解決に尽力している。今回は同事業本部でデータマーケターを務める池内氏と松尾氏に、博報堂プロダクツならではの提供価値について聞いた。

データマーケティングのプロが集まる「データビジネスデザイン事業本部」

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに自己紹介をお願いします。

(左)株式会社博報堂プロダクツ データビジネスデザイン事業本部 データビジネスデベロップメント一部 第二チーム チーフ データマーケティングディレクター 池内祐作氏(右)同社 同本部 CRMデザイン部 データマーケティングプランナー 松尾里彩子氏
(左)株式会社博報堂プロダクツ データビジネスデザイン事業本部 データビジネスデベロップメント一部 第二チーム チーフデータマーケティングディレクター 池内祐作氏
(右)同社 同本部 CRMデザイン部 データマーケティングプランナー 松尾里彩子氏

池内:博報堂プロダクツに新卒総合職で入社して、今年で9年目になります。3年目で博報堂DYメディアパートナーズに出向し、データ分析の業務に従事していました。この時にデータを扱うスキルやノウハウを身に着け、現在は博報堂プロダクツ データビジネスデザイン事業本部でビジネスデベロップメント部のチームリーダーを務めています。主にBtoB企業のセールス領域で、データ分析やデジタルソリューション活用のサポートをしています。

松尾:2019年に新卒の専門職採用で、データビジネスデザイン事業本部にデータマーケターとして入社しました。私が所属しているのはCRMデザイン部という部署で、様々な業種のクライアントに対し、CRM領域で戦略・施策の設計から実行のディレクション、検証まで、PDCAサイクルを回すご支援をしています。

MZ:松尾さんは専門職採用ということですが、学生時代は何を専攻されていたのですか?

松尾:大学では心理学を専攻し、心理統計などを学んでいました。データ分析に関して専門的な知識やノウハウがあるわけではなかったのですが、データから人の心理を推測し、消費行動を考察するところにおもしろさを感じていたので、この職種は私にとって「まさに!」というものでした。

MZ:改めて、データビジネスデザイン事業本部の概要をお聞かせください。

池内:データビジネスデザイン事業本部は「データの力で、ビジネスをデザインする。」というビジョンのもと、BtoC、BtoB含め多種多様なクライアント様のデータマーケティングをサポートしています。BtoCはCRMの領域に、BtoBはセールスの領域にそれぞれ強みがありますが、これらに限らず流通企業向けCRMプラットフォーム「Katta!」を提供するなどリテールの領域でも広くご支援しています。単純なデータ分析だけでなく、新たなビジネスの創出、戦略の立案など上流の部分からそれを実行する下流の部分まで、一気通貫でクライアント様と並走しています。

数年前とは質と量が違う。データ活用の現状

MZ:データ活用は、多くの企業がその重要性を認識しながらも、未だ自社の課題として挙げている状況です。現在の企業の課題感を教えて下さい。

池内:僕が入社した2013年は、「ビッグデータ」という言葉がホットになったタイミングでした。当時は、データをいかに獲得・蓄積していくかという効率性を求める話が多かった印象があります。そこから取り組みが進み、現在はもうどこの企業もデータの保持は当たり前にされています。ただ、そのデータのどこに価値があるのか、データを使って何をするのか、という本質の部分が宙ぶらりんになっているケースが多く、ここに課題があると思っています

MZ:扱うデータのカテゴリもこの数年で変わってきたのではないでしょうか?

池内:そうですね。数年前まではアクセスログデータ、トランザクションデータなど、いわゆるダイレクトマーケティングで数値を追い求めるようなデータが多かったと思います。今は、より定性的なデータであったり、音声・画像・映像領域のデータであったり、用いるデータの種類が増えています。その点で、昔と今とでは、データの量も質も大きく違っていると言えます。

各々がスキルを発揮。組織の強みは「実行力」の高さ

MZ:データビジネスデザイン事業本部には、データ活用においてどのような実践知を持つ方々が集まっているのでしょうか?

池内:事業本部の中に、「データアナリスト」「データマーケター」「データエンジニア」という3つ職種があります。アナリストは、データを分析し、示唆を導き出すところに強みを持つ人間が多いです。その結果をもとに私たちデータマーケターが戦略を描き、どういう施策につなげていくかを構想する。どちらかというとアウトプット寄りの活動に強みを持っています。データエンジニアは、分析をはじめ、施策を走らせるためのインフラ基盤の構築、データ取得環境の整備などをメインとしています。それぞれが確かなスキルセットを持っており、連携してプロジェクトを推進していくので、実行力のある組織になっていると自負しています。

MZ:専門的なスキルが求められそうな環境ですが、新卒で入ってもキャッチアップできるものなのでしょうか。

松尾:トレーナー制度というものがあり、1年目はメンターである先輩の業務を手伝い、そばで知識と経験を増やしていくことができます。専門スキルが求められることは間違いないですが、仕事をする中で「なにもわからない……」と困るようなことはありませんでしたね。

データ×クリエイティビティの相乗効果で成果にコミットする

MZ:博報堂プロダクツでデータマーケターとして働く中で、どのような瞬間におもしろさを感じますか?

池内:博報堂グループには、クリエイティブのプロフェッショナルがたくさんいます。高いクリエイティビティによって、データだけでは到達できないところまでジャンプアップさせることができる。データ×クリエイティビティの相乗効果を生み出せるのは、博報堂プロダクツならではの強みですし、やはりマーケターとしてもやりがいを感じます。

松尾:そうですね。私が担当している消費財メーカー様のCRMプロジェクトでは、データ分析の結果をもとにDMを制作し、非常に高い成果につながった事例がありました。クライアント様が導入しているMAを我々が並走する形で運用しており、MAで収集したデータを分析し、ユーザーインサイトを見つける、あるいは仮説を導き出すところまでを我々データマーケターが担っています。具体的には、博報堂グループで有している調査データも活用しながら、どのターゲット層に、どんなタイミングで、どのようにアプローチをすると高い効果が得られるのか、テストを重ねながら分析していきました。

 その結果をもとに、カスタマーリレーション事業本部のインタラクションデザイン部がクリエイティブに落とし込みます。インタラクションデザイン部は、ダイレクトマーケティングに特化したクリエイティブのプロフェッショナル集団で、ターゲットに響くコピーやグラフィックを極めながらも、ブランドの価値や世界観を大事にしています。

 このプロジェクトは、データ分析×クリエイティビティという我々の強みが発揮された良い事例だと思います。データ分析に閉じず、幅広い領域に携わることができるのが、博報堂プロダクツだからこそできる仕事の魅力ですね。

BtoBセールスの領域では、組織最適化の視点も必要

MZ:池内さんがご担当されているBtoBの領域は、また違ったやりがいがありそうです。

池内:そうですね。BtoBの場合は、クライアント様の組織の問題から解決を図らなければいけないことがあります。具体的には、営業活動の効率化を目指す中で、営業部門とデジタルマーケティング部門が断絶しているためにうまく連携できない、という問題です。デジタルマーケティングに営業の方々を巻きこむには、ちょっとしたコミュニケーションを心がけるなど、根回し的な動きも必要になってきます

 こういった課題感は、今多くのBtoB企業にあるものだと思っています。簡単に解決できる問題ではありませんが、全体を見ながらプロジェクトを進めることに我々の存在価値があると思いますし、個人としてもやりがいを感じます。

変革の時代、データの力でビジネスを作っていく

MZ:最後に、現在掲げられている目標をお聞かせ下さい。

池内:担当する案件には大小がありますが、データを起点にクライアント様の事業全体に貢献する姿勢でプロジェクトを進めていきたいですね。CRM、セールスといった「点」の部分でのご支援も当然重要ですし、今後も注力していきますが、データビジネスデザイン事業本部としては、より上のステージでのご支援を考えていかなければならないと思っています。私個人としても、意識的に取り組んでいきたいです。

松尾:私は今、エンジニアリング領域の知見が少ないために、データエンジニアの方々とコミュニケーションを取り、意思疎通を図ることの難しさを感じています。データの世界は特に変化が激しく、インプットし続けることが必要です。社内には各々の強みを持ったメンバーがたくさんいますので、社内でのコミュニケーションを大切にし、インプットの量と質を高めていきたいです。多くの企業がDXに向けて動いている変革の時代に、スピード感をもって対応できる強さを身に着けていきたいと思っています。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/24 11:00 https://markezine.jp/article/detail/38224