情報流通が変われば、ブームのあり方も変わる
MZ:最初は「なぜユーグレナさんがサウナ?」と疑問だったのですが、お話を聞いていくうちに、今の時代らしいアプローチだなと感じました。
北見:このプロジェクトには、これまで様々な企業でPRやマーケティングに携わらせていただき学んだことが、すべて詰まっているような気がしています。
少し話が大きくなりますが、私はこれからのコミュニケーションでは「共通の関心事を、離れた場所で一緒に楽しむ」いう流れが来ると考えています。背景にあるのは、情報発信の変化です。SNSや通信手段が急速に発達した現代は、大量の情報がものすごいスピードで流れています。消費者は、絶え間なく流れてくる情報の中から、自分に興味のある情報を選ぶようになっていますよね。そのため今後、日本全国が熱狂する“一大ブーム”のようなものは生まれず、興味・関心ごとの世界でそれぞれのブームが同時多発的に起こっていくと考えているんです。
MZ:なるほど。それも、物理的に1ヵ所に集まるような楽しみ方ではなく、離れた場所で同時に楽しめるようになっていく……?
北見:はい。コロナ禍がそれを加速させた側面があるかもしれません。今回のサウナプロジェクトも、それぞれの場所でサウナと「からだにユーグレナ」を楽しんでいただけたら、という思いでやっています。どこか1ヵ所を聖地にしてそこに集まってもらうのではなく、各地に“ミニ聖地”を作っていくイメージです。それぞれが楽しむ様子をSNSでシェアすることで、離れていても熱量のあるコミュニティになると思っています。

1万人で「#ユー活」したい!
MZ:このプロジェクトは、今後どのように展開されていくのでしょうか?
北見:まだ完成しているものではありません。次の手、その次の手を今まさに探っているところです。おもしろい取り組みの連鎖こそが究極のプロモーションだと考えているので、私はそれが生まれるような空気作りをして、熱量をたくさんの人に伝播させていきたいです。冒頭ご紹介したように、このプロジェクトでは、サウナ1ヵ所につき1,000人単位で「からだにユーグレナ」を配布しています。ということは、10ヵ所に広がっていったとき、1万人で「#ユー活」ができることになりますよね。それが今描いている目標の一つです。

