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特集:サブスクリプションの現在地

“好き”の発見からライフパートナーへ。日本展開5周年を迎えたSpotifyの今後

サブスクリプションの良さは「生活に寄り添えること」

――一般的なサブスクリプションサービスでは、有料での利用者数を増やすことが重視されています。有料定額制も無料プランもお持ちのフリーミアムサービスであるSpotifyさんは状況が異なると思いますが、どのようなことを重視してマーケティングをされていますか。

 プレミアムプランと無料プラン、どちらでもマネタイズでき、アーティストに還元できるモデルを持つSpotifyが意識しているのは、まずはユーザーを増やすことです。そのための施策としては、先ほどお話しした広告展開などが挙げられます。

 その上でプレミアムと無料の両プランを比較すると、やはりプレミアムプランのほうがより付加価値の高い体験ができる。無料でもすべての楽曲や音声番組が楽しめ、十分に良い体験ができることを知っていただきながらも、プレミアムプランの期間限定無料キャンペーンなどを行い、まずはお試しいただき、実際にその魅力を感じてもらうことが、プラン移行にあたって大事なステップとなっています。

 また、Spotifyの強みであるレコメンドの良さを感じてもらうことも重視しています。使用開始からなるべく早いタイミングでこの魅力を実感いただくために、最初にレコメンドにあたり必要な情報を入力いただくようにしていますし、初期にできるだけ利用いただけるように促し、レコメンドの精度を高めていくことが、マーケティング上のポイントになっています。

――最後に今号の特集「サブスクリプションの現在地」に関連して、サブスクリプションビジネスを成功させるためにどんなことが大切か、お考えをお聞かせください。

 私たちもまだまだ手探りではあるのですが、あえて挙げるとすれば、「いかにして生活になくてはならない存在になるのか?」が大切なのだと思います。ユーザーの皆さんそれぞれが生活を豊かにしていくために、私たちはどんなサービスを提供できるのか、ということですね。ユーザーの生活に寄り添いやすいというのは、サブスクリプションの魅力だと考えています。

 昨今エンターテインメントの領域でもサブスクリプションモデルを採用する事業者が増えています。そのような中でユーザーから選び続けていただけるように、Spotifyらしい強みを活かして、個々のユーザーの生活に寄り添った新しい体験やオーディオカルチャーを提案していけたらと思っています。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/02/28 07:30 https://markezine.jp/article/detail/38363

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