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特集:サブスクリプションの現在地

防音個室ブース「テレキューブ」が拡大中。サブスクモデルが躍進を支える

サブスクリプションの需要は「予想以上だった」

 テレキューブの販売台数とサブスクリプションの稼働台数を合わせた累計設置台数は、5,957台(2021年9月末時点)。そのうち企業向けの販売・サブスクリプションの割合はそれぞれ94.5%、5.5%と、サブスクリプションの利用は限定的だ。しかし顧客数は増加しており、サブスクリプションを体験した後購入に至るケースも出てきていることから、テレキューブの普及に一役買っていると言えるだろう。

 そもそも企業向けの販売においてサブスクリプションを追加したのは、「購入手段の多様化を図りたかったため」(間下氏)だという。販売後しばらくはWeb会議用スペースが不足している企業にアプローチしていたが、新規顧客開拓のためには、「対面での採用面接や1on1の場所を増やしたい」といった需要も取り込んでいく必要があった。しかし販売の場合、1台あたりの費用は、現場の担当者が稟議を通そうとするにはハードルが高い金額になる。その負担をいかに減らすかを考えた時、サブスクリプションに行きついたという。現在は12ヵ月契約を基本プランにし、1ヵ月あたり44,800円〜(税別・初期費用込み)で提供できるようになった。

 2019年10月にプランを開始し、2021年12月には「日本サブスクリプションビジネス大賞2021」において企業向け部門特別賞を受賞した。利用状況も、間下氏の予想を上回っているという。

 「開始前は購入いただくケースが圧倒的に多いと予想しており、うまくいかなければやり方を変えようというスタンスで始めました。しかし蓋を開けてみると、金額面でのハードルだけでなく、『購入前に試したい』といったお客様からの需要もあり、予想以上にサブスクリプションをご利用いただいています。

 買取からサブスクリプションに移行すると、売上が発生するタイミングが変わることもあり、特に上場企業にとっては、難しい決断になることがあります。この点、テレキューブの当時の売上規模はまだ小さく、『まずは試してみよう』というアクションがとりやすかったのは幸運なことでした」(間下氏)

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乗り越えるべき課題は2つ

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この記事の著者

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/02/28 09:30 https://markezine.jp/article/detail/38365

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