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特集:デジタルで進化するテレビマーケティング

デジマの経験はテレビCMにどう活きる?「バクラク」のマーケターに聞く

次回力を入れたいのは「カスタマージャーニーの整理」

――今回テレビCMを実施した成果について教えてください。

 ターゲットである関東エリアの経理担当者やバックオフィス担当者の認知度が数%上昇し、一定の成果を残すことができました。商談したお客様や展示会でお話ししたお客様からも「テレビCMを見たよ」という声を多くいただいたほか、SNS上でもポジティブな反響が見られ、担当者冥利に尽きると思っています。

 その一方、想像よりも伸びなかったのがリード獲得の部分です。これに関しては単発でテレビCMを放映すれば良いということではなく、見込み顧客となる担当者がサービスを検討するタイミングで確実に想起されるよう、認知向上を目的にした施策を繰り返し実施していくことが大事なのだろうと考えました。

――プロジェクト全体を振り返って、やって良かったこと、次回以降さらに強化していきたいことはありますか?

 社内にテレビCMの知見が少なかったこともあり、経験が豊富な外部のアドバイザーに入っていただいて体制を作りました。これはやって良かったと思っています。また、社内のメンバーから意見をもらうことで、プロジェクトがどんどん良いものになっていきました。特に実際にお客様と接しているセールスやカスタマーサクセスのメンバーや、当事者として経理業務をやっているメンバーにヒアリングするのはとても役に立ちました。今回のテレビCMには、「経理だって完璧じゃないのよぉ」というコピーを採用したのですが、これは経理を担当しているメンバーの意見を基に、最初の案を調整して生まれたコピーです。

 次回はもっと力を入れたいのは、テレビCMを見て初めてバクラク請求書を知った人にとって、よりわかりやすいカスタマージャーニーを整理することです。今回もサービスサイトにテレビCMに出演しているタレントさんを掲載するといった準備はしたのですが、15秒や30秒の尺で見ただけの人にとって、親切な作りにできていたかというと、改善の余地があったと感じます。

 また今回は想定時期を前倒しして放映したこともあり、非常にタイトなスケジュールでクリエイティブ調整を行いました。そのようなギリギリの状況では、全体の完成度を100%とすると現状が何パーセントなのかを把握し、関係者と共通認識を持ちながらコミュニケーションできれば、よりスムーズに進めることができたかもしれないと思っています。

さらに多くのお客様に導入いただくために

――御社の今後の展望、内山さんのミッションについて教えてください。

 社内では「Slack、Notion、バクラク」と言われるような世界観を目指していこうと話しています。SlackもNotionもとても使いやすく、多くの企業にとってなくてはならないプロダクトで、バクラクシリーズもその位置づけになれるようにしたいです。

 その中で私は、引き続きより多くの人に知っていただくためのマーケティング活動を行っていきます。特に関東圏と地方では、効果が出やすいチャネルに違いがあると感じています。たとえば昨年、電子帳簿保存法の改正について税理士の先生を招いてセミナーを開催したのですが、告知のチラシを各地の企業に送ったところ、申込単価をかなり低く抑えることができました。現在はテレビCMに続く認知拡大施策として、大型のカンファレンス企画を準備しています。

 当社はBtoB取引全体のDXを推進することを目指しており、今後もプロダクトを拡充していく予定です。マーケターも積極的に募集していますので、興味のある方はぜひご連絡ください。マーケティング全体を見たり、様々なチャネルに挑戦できる環境が整っています。

――最後に、内山さんのようにデジタルマーケティングの経験を経てテレビCMに初挑戦するマーケターにアドバイスをお願いいたします。

 私もまだまだ勉強中ですが、やはり顧客起点で考えることは本当に重要です。テレビCMだけではなく、デジタルマーケティングでも変わらず大切だと思いますし、私自身も大切にしていきたい観点です。また、デジタルマーケティングなどに比べてテレビCMに関するコンテンツは少なく、思うようなものが見つからず苦労しました。私自身の経験はnote(※2)にまとめていますので、こちらも参考にしていただけると幸いです。

※1 バクラク請求書のテレビCMは特設ページから閲覧できる(2022年5月時点)。

※2 note

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この記事の著者

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/27 11:16 https://markezine.jp/article/detail/39024

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