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「契約」をゴールにしない商談のメリットとは?向井さん・オンリーストーリーCOO川角さんに聞く

「決裁者マッチング」領域への注目度は高まっており、魅力的に感じている営業パーソンも多いだろう。一方「ただアポをとる」だけではビジネスの共創や成果にはつながらない。社会環境や顧客の購買スタイルが変化する中、営業プロセスにおいて決裁者マッチングがどのように価値を発揮するのか。2014年からいち早く決裁者マッチングビジネスを提供してきたオンリーストーリーの取締役COO川角健太さんと同社の顧問を務める向井俊介さんが、「今」決裁者マッチングが必要とされる背景や、効果的な活用法を、事例を交えながら語った。

「決裁者ビジネスマッチング」とは?6,000名が登録するチラCEO

──まずは、オンリーストーリーが提供する決裁ビジネスマッチングサービス「チラCEO」についてうかがえますか。

川角:チラCEOは6,000名の経営者・決裁者とマッチングを実現するSaaSサービスです。原則として、マッチング先は従業員数5名以上の法人の経営層・事業責任者のみのため、一定の規模感の会社同士でビジネスの話ができることが特徴です。

 また、会いたい決裁者へ「直接メッセージ」や「会いたいリクエスト」を送ることや「掲示板」に投稿されるリアルタイムの課題に反応することができるなど、複数のマッチング機能を用意しています。ユーザー様が会いたい決裁者とのマッチングを精度高く実現できるよう、日々導線の数や質を高めています。

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──その中で、おふたりはどんな役割を担ってこられたのでしょうか。

川角:まずチラCEO誕生の背景に、当社代表の「日本企業を元気にしたい」という思いがありました。そこで私は企業の課題を見つけるため、さまざまな経営者たちに取材を実施したのです。見えてきたのは、BtoBの営業活動において「決裁者にたどり着くまでの道のりが長い」という課題でした。そこからチラCEOというサービスが始まり、私は営業としてお客様の開拓を続けてきました。8年間で3,000名ほどの経営者にお会いし、さまざまな御縁をつないできました。

向井:オンリーストーリーの顧問として、主にチラCEOのマーケティングや営業支援に携わっています。以前はYouTube広告などプロモーションに精を出していたチラCEOですが、現状すでにアーリーアダプターには認知されている状態です。これからはチラCEOがほかのサービスと比べてどれだけ有用なのか、ロジカルに検討されるフェーズですから、フィールドセールスなど社内組織の意識も変えながら、お客様に正しく価値を伝えるために共に試行錯誤しています。

決裁者とつながれる“虫の良いサービス”なんてない?

──オンリーストーリーさんは2014年から決裁者マッチング事業に取り組まれてきていますが、昨今の「決裁者マッチングサービス」への期待が高まっている背景をどう見ていますか。

向井:現在買い手は、インターネット上で検索すれば有象無象の情報に触れられますよね。ベンダーの色のついた膨大な情報が、むしろ買い手を混乱させている時代とも言えるかもしれません。自社に最適な解決策や、課題の原因について、もはやインターネットでは整理できない事態になっていると思います。

 となると、原点回帰で「直接知見のある人に聞く」ほうが効果的になってくる。知識社会学という学問でも、知識と知識が融合して新しい知識が生まれると言われています。そういう時代だからこそ「つながる」ことに価値を見出す人が増えているのではないでしょうか。

川角:昔から「決裁者とつながりたい」ニーズはあったものの、そんな虫の良いサービスがあるわけないという空気でした。我々が実現可能性を示してきたことで、ビジネスチャンスを見出す企業もまた増えてきたのかなと思います。

 また、コロナ禍はひとつの大きなきっかけでした。従来経営者同士がつながる場であったゴルフや会食などのオフラインの場が、強制的に使えなくなったことで、オンラインに移行せざるを得なかった人は多いでしょう。

向井:ただ、オフラインでのつながりに慣れている人は「オンラインで人間関係を構築できるわけはない」と不信感を抱くこともありそうですよね。

川角:実は私も以前は商談も会議も対面しかあり得ない、圧倒的オフライン派でした。そのため、コロナ禍で最初は苦戦しましたね。しかし、なんとか適応しなければいけないと工夫するうちに、最初の緊急事態宣言から2ヵ月ほどでやっとコツを捉えはじめ、今ではオンラインでも商談しながら感動の涙を流すぐらいの関係を築くことができるようになりました。

 ですから、お客様のオンラインへの不信感には共感しつつ、「オンラインでも心が通じることを証明させてください」という姿勢で向き合っています。リアルに近い関係がオンラインでも築くことができれば、お客様にとって大きなビジネスチャンスだと確信しています。

向井:決裁者同士がオンラインで関係を築き、ビジネスを共創していくことは「たしかに可能だな」と改めて考え直してもらえるとうれしいですね。

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「売り込み」はNG! 重要な「ギバー」の姿勢とは?

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この記事の著者

尾高 志保(オダカ シホ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/11 11:00 https://markezine.jp/article/detail/39386

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