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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

完全撤退から3年「FOREVER21」が日本再上陸!パートナー企業のアダストリアが描く戦略とは

ファンづくりに「STAFF BOARD」を活用

 アダストリアが持つ強みとは、具体的にどのようなものなのか。木村氏はまず、1,400万人の会員を抱える自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」を挙げる。国内のファッション企業が運営するECサイトとしては2番目の規模を誇る.st。最大の特徴は「全国4,000人以上のスタッフが日々コーディネートを投稿する『STAFF BOARD』というコンテンツにある」という。

.stのSTAFF BOARD
.stのSTAFF BOARD

 スタッフボードでは、店舗スタッフがファッションのみならずライフスタイルの提案を行い、顧客とのコミュニケーションを図っているそうだ。木村氏は「FOREVER21でもスタッフボードを活用したファンづくりに取り組んでいく」と展望を語る。

 また「30以上の自社ブランドをゼロから立ち上げ、成長させてきたブランディングのノウハウもアダストリアの強み」と木村氏。実際、アダストリアでは韓国のセレクトショップ「ALAND(エーランド)」を2020年に日本で展開し、Z世代を中心にファン層を広げた実績がある。今回のFOREVER21再上陸を通じ「海外ブランドの日本展開における成功モデルを確立していく」と表明する。

5年で売上高約100億円を目指す

 ABGはFOREVER21のリブランディングにともない、ファストファッションが持つ「大量生産・大量販売・大量廃棄」というイメージからの脱却を図っているそうだ。一方のアダストリアでも、全商品の50%をサステナブルな原料や加工に切り替えると宣言するなど、環境に配慮した取り組みを進めている。

FOREVER21の2022秋冬イメージフォト
FOREVER21の2022秋冬イメージフォト

「FOREVER21では初年度、商品構成のうち20%をサステナブルな素材で展開する予定です。また当社には、サプライチェーンを活かした適時・適価・適量での生産管理能力が備わっています。無駄なものをつくらず、過剰な値下げをせず、きっちり売り切ることで、トレンドファッションのサステナビリティにも正面から向き合っていくつもりです」(木村氏)

 木村氏はFOREVER21の事業計画について「5年で売上高約100億円、うちEC60億円、店舗40億円を目指す」と発表。15の実店舗を展開する予定で、超大型店の出店は考えていないという。一方でオンラインには注力し、EC化率は6割を目指すそうだ。これらの目標を達成するために、どのようなマーケティング戦略を描いているのか。アダストリアでクリエイティブディレクターを務める野田源太郎氏が詳しく解説する。

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メインターゲットは10代後半~30代の女性

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/10/06 09:00 https://markezine.jp/article/detail/40174

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