KANTARは、3回目となる広告チャネルとメディアブランドのグローバル広告エクイティランキング「Media Reactions 2022」を発表した。
KANTARの広告エクイティ指標は、消費者が広告に接触する場所としてどこを好ましいと考えており、逆に好ましくないと考えているかを独自の方法で特定するもの。
同調査で2022年に測定されたデジタルメディアブランドの内、Amazonが広告エクイティランキングで総合1位を獲得した。同社の広告はニーズに合致しており、役に立ち、質が高いという評価を得ており、消費者間で最も人気のある広告プラットフォームとなった。同社の広告は、特にドイツ、イタリア、エジプト、コロンビアの4つの市場において最も好まれている。また、他の4カ国でもトップ5にランクインしている。
広告エクイティ2位のTikTok上での広告は、革新的で、楽しく、エンターテインメント性が高いと認識されている。Spotify上での広告は3位となり、音楽ストリーミングチャネルとポッドキャストを代表する存在となっている。なお、Spotify上での広告はベトナムで1位、日本と韓国でトップ3にランクインしている。
一方マーケターからの評価を見ると、メディアブランドとして2年連続でInstagramが 1位となり、Google、YouTubeが続いた。TikTokは、4位となったがマーケターの84%が2023年は他のどのグローバルプラットフォームよりもTikTokに費用をかけると回答している。
また同調査では以下の4点が述べられている。
- 消費者が最も好む広告フォーマットのランキングでは、3年連続でオフラインチャネルが上位を占めている。
- デジタルチャネルの中では、インフルエンサーコンテンツが好ましい広告フォーマットとして台頭している。
- 消費者はオフラインチャネルでの広告を好むにも関わらず、マーケターは引き続きデジタルチャネルでの広告を好む傾向がある。2023年の予算配分ではオンライン動画への支出を増やすと答える広告主が増えており、TikTokは引き続き最も革新的なメディアブランドとして見なされている。
- 広告主の61%が、2023年にメタバースへの支出を増やすと回答している。
KANTARのCreative&Media EVP、Jane Ostler氏は調査結果に対し「メディア環境は急速に進化し続けており、インフレの時代においてマーケターは慎重に選択をする必要があります。新しい指標としてのアテンションや新しいチャネルとしてのメタバースのように次々と出てくる新しくて輝かしいものに目を奪われてしまいがちですが、広告プラットフォームとそれに対する消費者の考えを総合的に理解していくことが不可欠です」 とコメントしている。
【調査概要】
Media Reactionsは、進化し続けるメディア事情を探る年次調査。2022年版は29市場、約18,000人の消費者と1,000人のシニアマーケターからの知見が共有されている。
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