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【特集】2023年、マーケターたちの挑戦 ──未来を拓く人・企業・キーワード

ひとりマーケターになったとき、必要な心得とは?

未来に必要なリソースを早めに予測する

──まずはWebサイトの状況整理から始めたわけですが、どのような課題が見えてきたのでしょうか。

 たとえば、トップページのファーストビューにCTAがないなど、BtoBサイトに必要な要素が揃っていませんでした。そのため社内のエンジニアやデザイナー、外部の制作会社とも連携して改修を行いました。また、協力してくれたエンジニアやデザイナーも普段は別の業務がメインとなっているので、協力してもらうための社内調整も怠りませんでした。

──ひとりマーケターだからこそ、社内外のリソースがどれだけあるのかを理解し、先々ですぐそのリソースが確保できるよう動いているんですね。

 現在チームに参加してくれているメンバーは、1年前からマーケティングチームに引き込むために交渉を行っていました。また、採用計画に関しても早い段階で伝えていました。BtoBのマーケターは、目標の問い合わせを集めるために必要な予算を考える必要があると思います。そこには人にかける予算も含まれると思うので、早い段階で人員計画を考えておくべきです。

──予算や人員の計算もこれまでしてこなかったと思うのですが、どのように行ってきたのでしょうか。

 細かい計算方法は拙著の中に記載があるのでそちらをご覧いただければと思います。計算方法よりも伝えたいのはマーケターに必要な数字の向き合い方です。私は、マーケターが計算や数学に強くなくても良くて、大事なのは数字と向き合うのを面倒臭がらないことだと思っています。

 四則演算は誰でもできますし、難しい計算式を理解する必要もありません。計算ができない・苦手と感じている方の多くは、計算の根拠となる数字が収集できていないのです。過去の請求書や各営業の受注成績など、社内には様々な数字が眠っています。

 その中から自社のマーケティングに必要な数字を集めることを諦めなければ、売上の目標設計や過去のマーケティング施策への投資金額も把握できます。

問い合わせ数から資料ダウンロード数にKPIをシフト、その理由は?

──現在の御社のKPIを教えてください。

 最初は問い合わせ数でしたが、最近は資料ダウンロードもKPIにして施策を行っています。元々は一つしか資料がありませんでしたが、様々な資料を制作して現在その数は約40種類まで増えています。

 資料ダウンロードに力を入れた理由としては、我々のようなBtoBのサービスは検討期間が長く、いきなり問い合わせにつなげるのが難しいと考えたためです。多くの方は自分の意志だけで問い合わせできないことが多く、一度上司や同僚に相談すると思います。一方資料ダウンロードであれば、自分の意思で気になったときにダウンロードできますし、上司や同僚への相談材料にすることができます。資料ダウンロード数を増やすことで問い合わせ増加にもつながると考えました。

──資料ダウンロード数はどのような手法を用いて増やしていったのでしょうか。

 基本的には広告とメルマガ、SEOからの流入で増やしてきました。オウンドメディアには、一つの記事に対して一つホワイトペーパーを用意しています。とても大変ではありますが、非常に効果が高かったので、主要記事のすべてにホワイトペーパーを設置できるように今も施策を進めています。セッションが多い記事に対してCTAを用意するのは定石ですが、記事の内容に対応したホワイトペーパーを設置するのも大切です。

 また、ホワイトペーパーを作る余裕がないのであれば、営業が提案用に作成している資料の機密情報を伏せて使うだけでも十分だと思います。

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体制が大きくなってきたら、適材適所を意識

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/02/08 09:30 https://markezine.jp/article/detail/41065

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