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「グッズが最も売れるプロレス団体に」社長の一言で始まったNOAHのリブランディングストーリー

前年比約3.5倍のグッズ売上を記録!

MZ:新しいブランドガイドラインとタグラインを発表してからそれほど日は経っていませんが、現時点で社内外に効果や反響は見られますか。

武田:2023年2月に東京ドームで行われた武藤敬司選手の引退試合の影響もあり、最近ABEMAの番組の視聴数やSNSのリーチ数が非常に好調です。ブランドの世界観が統一されていると、やはり違いますね。WebサイトやECサイトなど、行き先によって世界観がバラバラな場合、せっかく来てくれたお客様が離れてしまう可能性もあるからです。

武藤敬司選手の引退試合の様子
武藤敬司選手の引退試合の様子(画像提供:NOAH)

武田:多くの方は特定の選手がきっかけで団体のファンになってくださいますが、タグラインがあることによって、NOAHというブランドや団体への愛着のようなものが醸成されやすくなっていると感じます。

佐藤:プロレスはバラエティに富んだスポーツです。同じ団体が主催する試合でも、大会ごとにテーマが異なるため一見バラバラに見えるのですが、団体としての軸が定まったことで統一感が生まれました。NOAHをグッズが最も売れるプロレス団体にするための基盤が整い始めています。

武田:実際、グッズの売上は好調に推移しています。2023年1月に日本武道館で開催した大会では、前年比約3.5倍のグッズ売上を記録。さらに翌月の東京ドームでは、武藤選手の引退試合の影響も相まって、売上は前月の日本武道館から約5倍アップしました。

グッズの写真
新たなブランドガイドラインに沿って制作されたグッズの一部(画像提供:NOAH)

クリエイターにもマーケティングの筋力が必要

MZ:最後に、今後お二人がチャレンジしたいことをお聞かせください。

武田:プロレス事業としては、もう一度東京ドームで大会を開催したいと考えています。2月の大会は武藤選手の引退試合がメインイベントだったため、今後はNOAHが刷新したタグラインやブランドガイドラインをさらに周知する形で開催したいです。

佐藤:NOAHを含め、サイバーエージェント全体のクリエイティブを統括する立場として「洗練された戦略づくり」の重要性を感じています。クリエイティブ戦略は今よりもっと鍛えられると思っていますし、戦略立案が得意なデザイナーを数多く育てられるような組織をつくりたいです。

 表層のクリエイティブにこだわるだけでなく、クリエイティブの目的を見定め、市場で最も刺さるアウトプットを生み出す力──いわゆるマーケティングの筋力がクリエイターにも求められるのではないでしょうか。かっこいいものをつくれば流行る時代は既に終わっています。今後は「どう届けるか」にアンテナを張るクリエイターが増えてくるでしょう。彼らを牽引するためにも、私自身が成長しなければならないと考えています。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/11 07:00 https://markezine.jp/article/detail/42163

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