※本記事は、2023年7月刊行の『MarkeZine』(雑誌)91号に掲載したものです。
【特集】転換期に商機を見出す
─ ライフ起点でトレンドを読み解く アクセンチュアが考える2023年の商機とは(本記事)
─ 資生堂に聞く、化粧品に対する生活者意識の変化とその対応
─ コロナ禍で追い風を受けて業績急回復中 老若男女の需要をつかむ、ミスタードーナツ
─ 店舗とECを自然とクロスで考えられる環境になった アイスタイルに聞く、@cosme成長の秘訣
─ 訪日増が期待できる東南アジア インバウンドで商機を見出すには?
─ 調査データから重要なインサイトを見つけ、商機をつかむことはできるのか?
2023年に変化をもたらす5つのトレンド
──まずは「アクセンチュア ライフトレンド(以下、ライフトレンド)」の概要を教えてください。
ライフトレンドは、Accenture Songで活躍する世界中のデザイナーやストラテジストらの知見を集結させ、人々と地球、テクノロジー、企業、そして人々同士の関係を物語るものです。
2008年にデザインスタジオのフィヨルド(現:Accenture Song)によって第一号が発行されました。フィヨルドの担当者らは人々の生活を観察する中で、感情の機微によって生活者の暮らしに変化が起こり、社会に様々な“うねり”を生んでいると実感。その変化の深い部分を探り当てようとしたのです。年次レポートとして毎年制作し、クライアントとの議論をスタートさせる資料として活用しています。2023年はこれまでの系譜を継ぎつつ、ライフトレンドと名称を新たにしてお届けしています。
ライフトレンドでは人々の生活を中心に据えた“ライフ起点”の考えに基づき、「人々が新しいテクノロジーを駆使しながら、変わり続ける自身のニーズをいかに満たしつつ生活を営んでいるか」を見ています。その上で、向こう一年とそれ以降にブランドと人々の間の力関係に変化をもたらすであろう5つのトレンドを紹介しています。
2023年は「1.I WILL SURVIVE―不安定な社会環境に適応する生活者たち」「2.I’M A BELIEVER―コミュニティの力から生まれるブランドの未来」「3.AS IT WAS―かつての姿ではないワークスタイルのあり方」「4.OK,CREATIVITY―AIと共に歩むクリエイティビティ」「5.SIGNED,SEALED,DELIVERED―デジタルウォレットと私のデータの行方」の5つを取り上げています。
──2023年のライフトレンドを読んだ方からは、どのような反応が寄せられていますか?
「なるほど」とおっしゃる方はもちろんいますが、ライフトレンドに書かれているトレンドを受けて、実際にどう行動すれば良いかわからない方もいると感じます。今回は「何をすれば良いのか」がわかるようなヒントも含めてお話ししていきます。