若年層へのブランド認知拡大を狙ったダイキン
MarkeZine編集部(以下、MZ):ダイキン様が今回のTikTok広告施策を実施される前に抱えていた課題について、教えてください。
東(ダイキン):今回のターゲットである18~24歳の若年層において、当社の認知度は残念ながら低い状況です。なぜなら、ダイキンのメイン商材であるエアコンを若年層が自ら購入する機会が少なく、エアコンには興味がないため、たとえ広告が届いたとしても印象には残らないからです。そのため、身近な商材を持つ競合他社に比べて不利になってしまうことから、若年層に特化した施策を行う必要がありました。
東:特に、今回の施策は単に社名認知だけではなく、「エアコンの会社」であることの認知を向上させる目的で実施しました。「ダイキン=エアコンの会社」という認知を獲得し、好意度を上げることで、彼らにダイキンを就職先として意識してもらうとともに、将来的にエアコンを購入してもらいたいと考えたのです。
“狙ってバズる”が難しい現実。オーガニックと広告の最適な使い分けとは
MZ:次にTikTok for Business様、ワンメディア様にうかがいます。昨今の企業から問い合わせの多い悩みを起点に、デジタルマーケティングの潮流を教えてください。
森(TikTok for Business):多くのクライアント様から「どのようにしたら、自分たちのメッセージを適切にユーザーに届けることができるのか?」といった相談を頂きます。つまり、自分達が発信するコンテンツをより多くのユーザーに拡散し、興味を持ってもらうことに課題を持っているクライアント様が多いのです。
森:昨今では多くの企業がSNSなどで自社のオーガニックコンテンツの発信を行っていますが、いわゆる「バズらせる」ことを狙って起こすことは非常に難しいのが現実です。そのため、広告プラットフォームを活用してユーザーにコンテンツを届ける必要があります。
ユーザーの趣味・嗜好が多様化する中で、TikTokは独自のレコメンドシステムにより広告を含めたコンテンツを最適化してユーザーに届けます。そのため、TikTok for Businessの広告プラットフォームは、狙ったユーザー層にコンテンツを届ける上で非常に有効なソリューションだと考えています。
佐々木(ワンメディア):「バズを生む」ことよりも「ユーザーに行動してもらう設計」が、動画プラットフォームを活用したコミュニケーションでは重要になってきていると感じます。ただ視聴して拡散してもらうだけではなく、その後にコメントを書き込んだり、他のユーザーにシェアしてもらったり。そうした行動喚起がしやすいのもTikTokの特長ですから、企画も常にそのことを念頭に置きながら考えています。