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実践企業に聞く!経済価値と社会的価値の両立

博報堂ケトル・村山さんに聞く、社会価値の提案から経済価値を創出するヒント

個人の興味をビジネスにつなげるためには

菅原:続いて、社会価値の創出に個人の立場から携わっている点についてうかがいます。

 PR・マーケティング業界では当社が初めてB Corpを取得しましたが、他の代理店にも取得の動きがあるようです。特に、博報堂ケトルさんは社会性という観点ではB Corpとの親和性が高いようにもお見受けするのですが、村山さんご自身が会社の業務ではなく個人という立場でB Corp界隈のコミュニティに参画されている背景を教えてください。

村山:もともと個人と仕事の境界線がそれほどないのですが、B Corpは、個人的に興味のあった企業や人を通してその存在を知り、おもしろそうだと思って参加しました。自分の興味があるものには飛び込むようにしています。

 たとえば、西新井にある銭湯・堀田湯のリニューアルに携わりました。もともと銭湯好きが高じて、近所の銭湯の運営サポートをしていたんです。そのことをいろいろな方に伝えていたところ、ある日、先輩からクライアントさんのご実家が銭湯を営んでいて、リニューアルを考えているらしい「村山、銭湯好きなんでしょ。協力してよ」と言われて仕事になりました。

菅原:なるほど、興味深いですね。B Corpや銭湯、「#NoBagForMe」プロジェクトも、村山さん自身の興味関心がビジネスにつながっていると思います。ビジネスにつなげるために何か意識していることがあるのでしょうか。

村山:博報堂ケトルという自由な会社に属しているからできることもあるでしょうが、私はフリーランスとして働いていた時期があるので、基本的に自分の人生は自分で決めるものだと思っています。そこに利益を引っ張ってこられるように腕力で頑張っています。

 大切だと思うのは、自分の好きなことを発信すること、そして仲間作りのスキルを身につけることではないでしょうか。自分の好きなことを発信することで、相手に自分がどのような人なのかを伝えることができ、想いを同じくする人たちと仲間になることができます。

 私自身もプロジェクトでは基本的に相手がどんな人か知った上で必要に応じてアサインするようにしています。どんな仕事でも、KOLに協力をお願いするときは、共感できる部分があるか、信頼できるかを基本的に自分自身で確かめに行きます。

 社内外問わず、人を巻き込む際は、チームの気持ちが濁らないよう、一人ひとりのことを知った上でチームを作ります。クライアントさん側も、その人のポジションによって、やりたいことや達成しなければいけないことは異なると思います。それらも把握した上で、この人と自分は手を握れるのかを見定めるよう意識しています。そうするほうが、考えていることを進めやすくなりますし、自分自身も生きやすくなるのではないでしょうか。

菅原:自分の好きなことを発信すること、そして仲間作りのスキルを身につけること。これらはどのような立場の人でも実践することができそうですね。本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

パブリックグッド菅原氏と博報堂ケトル村山氏

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この記事の著者

菅原 賢一(スガワラ ケンイチ)

 株式会社パブリックグッド 代表取締役
1975年岩手県生まれ。プラップジャパン、インテグレートを経て、2013年にソーシャルマーケティングを手掛ける株式会社パブリックグッド設立。日本PR協会主催PRアワードグランプリ「ソーシャルグッド部門」にて2020年ブロンズ、2021年シルバー受賞。
2023年、事業活動...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/19 10:14 https://markezine.jp/article/detail/43322

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