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「欲望(Desire)」で紐解く、消費者の今と未来

Z世代とミレニアル世代はリアルイベントに何を期待する?調査結果から見えた「イベント体験価値」の世代差

 電通の消費者研究プロジェクト「DENTSU DESIRE DESIGN(DDD)」のメンバーに寄稿していただいている本連載。今回は、「推し活」の拡大もあり市場成長が著しい「リアルイベント」にフォーカス。Z世代とミレニアル世代は、リアルイベントに何を求めているのか? イベント企画・運営を手掛ける電通ライブと、電通とマクロミルの合弁による総合マーケティングリサーチ会社である電通マクロミルインサイトによる共同調査の結果を紐解き、解説いただきました。

Z世代とミレニアル世代は、イベントに何を期待している?

 いま、DDDの考え方に基づいた欲望マーケティングを、電通だけでなく電通グループ横断で実施する機運が高まっています。今回はその一例として、DDDのフレームを活用し、Z世代&ミレニアル世代の欲望とリアルイベントとの関連を分析した調査結果をご報告します。

 以降、調査結果の読み解き方も詳しくご紹介していますが、結果のみサクッと知りたい方は【ポイント解説】をチェックしていただくとよいと思います。

 ぴあ総研によれば、2023年のライブ・エンタテインメント(音楽・ステージ)市場規模は、前年比で21.3%増の6,857億円となり、コロナ禍前も含め過去最高を記録しました(参考)。年代を問わず「推しがいる・推し活をしている」のが当たり前になりつつある現在、推し活の「現場」であるイベント関連市場は、今後さらなる拡大と競争の激化が見込まれます。 

 ともなって、イベント関連事業者や、プロモーションにイベントを活用する企業においては、生活者がイベントに期待することを深く理解して、特別な体験価値提供に結びつけることがより重要になっていくでしょう。

 こうした中、イベント企画・運営を手掛ける電通ライブと電通マクロミルインサイトは、「Z世代とミレニアル世代がイベントに期待している体験価値」を欲求の視点から明らかにすべく共同調査を行いました。調査概要は以下のとおりです。

調査手法:ウェブ調査(マクロミルモニター利用)
調査地域:全国(47都道府県居住者) 調査対象者:今、お金や時間をかけている「好きなもの・こと」がある16~35歳の男女4,000人。うちZ世代(16~25歳)2,119人、M世代(26~35歳)1,881人
※性・年代(5歳刻み)SCR(人口構成比回)での対象者出現構成比割付
調査時期:2024年7月26~29日

コロナ禍以降のリアルイベントへの参加率は、Z・ミレニアル世代ともに約5割

 最初に、Z世代とミレニアル世代がもともと持っている11欲望を見ておきましょう(11欲望に関する解説はこちらの記事をご参照ください)。

 今回の調査では、11欲望に対応する43欲求項目について「強い」「やや強い」「やや弱い」「弱い」の4段階で質問し、「強い」「やや強い」が選択された場合に、該当する11欲望のスコアとしました。その結果、Z世代はミレニアル世代よりも11欲望が全般的に高く、特に「承認&優越」「つながり&共感」「興奮&享楽」欲望で差が大きいことがわかりました【図1】。

【図1】もともと持っている「11の欲望」(Z世代 vs M世代) <TOP2・計>
【図1】もともと持っている「11の欲望」(Z世代 vs M世代)

 次に、コロナ禍が明けた直近2年でのリアルイベント参加経験率も見ておきます。

 この2年でなんらかのリアルイベントに「参加したことがある」人は、Z世代では56.8%、ミレニアル世代では48.2%であり、ミレニアル世代でも約半数がリアルイベントに参加していました。

【図2】直近2年以内のイベント参加実態(Z世代 vs M世代、Z世代TOP5位)
【図2】直近2年以内のイベント参加実態(Z世代 vs M世代、Z世代TOP5位)

 なお、Z世代、ミレニアル世代いずれも、過去2年以内で参加経験率が最も高かったのは音楽系イベントでした。特にZ世代では、音楽系イベントの参加経験率は32.5%で、ミレニアル世代よりも9.4ポイント高くなっています。

 今回の調査対象者は、お金や時間をかけている「好きなもの・こと」がある人です。こうしたZ世代の3人に1人は、直近2年間で音楽系イベントに参加したことがある、という結果からも、冒頭で紹介したライブ・エンタテインメント(音楽・ステージ)市場規模の拡大がうかがえます。

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この記事の著者

工藤 玲(クドウ レイ)

株式会社電通マクロミルインサイト リサーチオペレーション部 人と生活研究所 リサーチャー

金融機関系シンクタンク・事業会社のリサーチ部署を経て、2023年株式会社 電通マクロミルインサイト入社。 “人”を基点に、インサイトやトレンドに関するメソッド開発や、情報発信していく窓口「人と生活研究所」所属。 住宅、家電...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/12/16 09:30 https://markezine.jp/article/detail/43927

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