巨大なテックプラットフォームで何が起こっているか
トレンド③生成の最適化
「Facebook」「Instagram」「Google」「Amazon」などの大手プラットフォームは、AIのテクノロジーを駆使して広告の仕組みを今まさに変えています。キャンペーンやイベントの作成、ひいては広告やマーケティングの手法がどのように変化していくのかを予測したトレンドが③です。
以上が第一のテーマとそれに付随する三つのトレンドです。生成AI技術が主役になること。これは非常に大きな変化であり、技術進歩であると広告主は理解する必要があります。新しい手法を見出すためには、新しいパートナーを探したり、多くのテストを行ったりしながらイノベーションに備えるべきです。
──新しいパートナーとは具体的にどのような企業のことを指しますか?
生成AIの活用を支援してくれるテクノロジーの専門企業のようなものです。すなわち、最適化や試験、クリエイティブの制作など、マーケティングの観点からサポートしてもらえるようなパートナーであるとお考えください。多くの場合、FacebookやGoogleなども良いパートナーとなり得るでしょう。彼らは新しいテクノロジーにおいて非常に先進的だからです。
第二のテーマは「収益化に向けた競争の激化」です。重要なのは「巨大なテクノロジープラットフォームで何が起こっているか」という視点です。彼らは競争力を高め、新しいマネタイズの方法や収益源を模索する目的で進化を続けています。
トレンド④類似アプリの乱立
私たちのスマートフォンには、非常に多くのアプリがインストールされています。かつてはそれぞれのアプリにユニークな特徴があり、それが人気を博す理由にもなっていましたが、現在はほとんどのアプリが同じように見え、同じように動作します。なぜなら、あるアプリに興味深い機能が搭載されると、他のアプリが追随するためです。ことSNSにおいてはこの傾向が強く見られます。
消費者からすると、多くのアプリが同じように機能するのであれば、どのアプリを選ぼうが大して変わりません。ただし、ブランドの立場からすると少し問題があります。それらのアプリに広告を出しても、他社の広告と変わり映えしなくなってしまうからです。広告がどこに表示されても自社を認知してもらうためには、生活者の関心を引き付けるようなクリエイティブがなくてはなりません。
トレンド⑤データ保護の更なる強化(クローズドプラットフォームからクローズドパイプラインへ)
これまでYahoo!やTwitter、YouTubeなどのプラットフォーム上でウォールドガーデンが築かれていましたが、今後はさらに強固なデータ保護を可能にするウォールドパイプの考え方が注目されています。プラットフォーム内にユーザーを囲い込むだけでなく、データもしっかり保護する。特に最近はAIの台頭によって「企業がユーザーのデータをあらゆる目的に使っているのではないか」という疑いがユーザー間で強まっていることもあり、こうした取り組みが増えてきているわけです。
※後編に続く

 
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                
                                 
                                
                                 
              
            