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話題を生むWebサイトをどう構築する?キヤノンMJ・モリサワ・コクヨ・BOTANIST等の事例を紹介

 2024年2月に開催された、公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構主催の「Webグランプリフォーラム2024」。同フォーラムは優れたWebサイトやそれを絡めた活動が紹介された。本記事ではその様子をレポートする。

Webサイトを通じ、良いブランド体験を提供

 「Webグランプリフォーラム2024」は、第11回Webグランプリ 企業グランプリ部門にてグランプリを受賞した企業の担当者が、受賞サイトの目的や狙い、企画立案の経緯、公開後の結果と評価などについて語るイベントだ。

 Webグランプリのプロジェクトリーダーを務める新井氏は今回受賞したWebサイトについて「各部門共通で、良いブランド体験を上手に届けることに成功している」と話した。

Vaundyとのコラボで話題の生まれるWebサイトを構築

 以降受賞の事例について各社担当者から語られた。

 プロモーションサイト賞のグランプリには、モリサワの「Vaundy × Morisawa Fonts『置き手紙』 Font Specimen Music Video 特設サイト」が受賞。同Webサイトは、サブスクリプションのフォントサービス「Morisawa Fonts」のローンチをプロモーションするために立ち上げられた。

 今回受賞のポイントとなったのが、マルチアーティストVaundy氏を起用したコラボミュージックビデオ(以下、MV)だ。このMVを軸にプロモーションを行った理由は「ユーザーとなるクリエイターにとって心に残る届け方をしたかったから」とモリサワの阪本氏は振り返った。

「クリエイターにとって、書体(フォント)は魅力的なコンテンツを作るのに欠かせない存在です。文字は、印刷物だけではなくデジタルでも使われます。デジタルとアナログの垣根を越えていく表現として今回、MVを軸にしました」(阪本氏)

「Vaundy × Morisawa Fonts『置き手紙』 Font Specimen Music Video 特設サイト」TOPページ<br />今回のMVと特設ページは「書体の見本帳」としての役割も果たし、モリサワ独自の世界観となっている。見本帳とは、書体のイメージに合う言葉を選び、制作物のイメージを探しやすいようにするものだ。
Vaundy × Morisawa Fonts『置き手紙』 Font Specimen Music Video 特設サイト」TOPページ
今回のMVと特設ページは「書体の見本帳」としての役割も果たし、モリサワ独自の世界観を表現している。ページをスクロールするにつれて、歌詞の意味に合わせて選ばれた書体が次々に現れる仕掛けで、それぞれの書体の魅力に自然と引き込まれる。

 結果、SNSやギャラリーサイトで話題となり、多くの再生数・WebサイトのPV数につながった。また「視聴した多くの方にコラボレーションが認知され、普段書体やフォントを意識しない方からも好意的な感想をいただけた」と阪本氏は語り、企業ブランディングにも貢献したという。

 デジタルマーケティング研究機構は、コラボMVが注目されたほか、フォントの魅力が企画から伝わることを評価。「全体として、世界観の共感や課題の気づきを目的としたエントリーが多かった。その中でもモリサワさんのサイトは、フォントの魅力を伝えるための見事な企画でした。SNSでの拡散も狙い通り、フォントの認知に成功。アーティストの力、フォントの力はもちろん、フォントメーカーの力も十二分に伝わる印象深いサイトとなっている」とコメントした。

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/05/13 08:30 https://markezine.jp/article/detail/45141

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