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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

Criteoのコマースメディア戦略

リテールメディアのグローバルトレンド 米国小売大手・メイシーズ出身のジマーマン氏に聞く


進化するAIと広告フォーマット

 オンサイトにせよオフサイトにせよ、小売企業とブランドの双方にとって重要なことは、広告から結果を生み出すことにほかなりません。適切な広告を、適切なユーザーに対し、適切なタイミングで打ち出すことができるか。そこにリテールメディアの成功がかかっています。成功を握るもう一つの鍵が、AIの進化です。高度化したAIにより、広告の最適化を自動で行うことができます。

──リテールメディアにおける広告フォーマットのトレンドを教えてください。

 最近は、動画広告を顧客の購買ポイントの近くで配信するトレンドがあります。このトレンドは米国に限らず世界中、もちろん日本においても見られる傾向です。顧客のエンゲージメントが高まるような、より豊かな表現がリテールメディアフォーマットの最近の潮流となっているのです。

 実店舗においては、デジタルサイネージの活用が広まっていますよね。素晴らしいイノベーションだと感じます。これから売り込んでいきたい商品をスクリーンに映し出す動きは、様々な小売企業の店舗で頻繁に見られています。

リテールメディアで成果を出す広告主は〇〇から始める

──海外の広告主は、リテールメディアのどのような点を評価しているのでしょうか?

 私の経験に基づいてお話しすると、広告主が最も重視するのは新規顧客の獲得です。それを求めて様々なプラットフォームやチャネルをスイッチしながら、広告配信にトライしています。ただ、新規顧客に目を向けるあまり、既存顧客を失うことは当然避けたいはず。そこでリテールメディアが価値を発揮します。それぞれの顧客の目的を捉えて、適切な広告を配信するからです。自社の既存顧客をキープしながら、新しい顧客にアプローチする場として、リテールメディアが非常に重要な役割を担っていると私は考えます。

──リテールメディアで成果を出している広告主の共通項があれば教えてください。

 目的からスタートすることではないでしょうか。キャンペーンの目的を明確に設定し、ターゲットとすべきオーディエンスを見定め、正しい戦略を描く──リテールメディアで成功を収めている広告主は、往々にしてそのようなことを行っています。

 場合によっては、オフサイトから広告を始めるという選択肢もあります。たとえば、新しいフレグランスをローンチしたとしましょう。フレグランスの購買頻度はそれほど高くありませんから、広告主は少しでも多くの「フレグランスを買う可能性が高いユーザー」に広告を届けたいはずです。その意味では、オフサイトから始める手も有効だと思います。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/11 17:06 https://markezine.jp/article/detail/45731

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