既定路線は通用せず正解がない今、必要な視点とは
――様々なソリューションの登場で、アプリマーケティングの可能性が広がっています。今後、マーケターが気をつけるべきポイントは何でしょうか?
藪下:ATT環境下に対応するために、新しいソリューションが次々と登場しています。そのような中でどのような手法が最も正確に成果判定することができるのかといった議論は必要不可欠です。様々な視点が増えていくことで、単一のデータソースに頼らず、複数のデータソースを加味した成果判断が重要になってくると考えています。
ヤン:Androidの配信実績をベースにiOSの配信のPDCAを回すという方法も見られますが、そもそもiOSとAndroidのユーザー特性には違いがあり、ユーザーの行動パターンも大きく異なっています。このような状況下で、iOSのデータが取得できないからといって、単純にAndroidの係数を用いて配信を行うことはリスクがあると考えます。海外の事例を見ても、このiOSとAndroidの差異に対する対応の速さが、マーケティングの成功を左右する重要な要因になっているという印象を受けます。
藪下:現在は、正解がない世界に突入しつつあります。「これまでうまく回ってきたから」だけでは、もはや通用しなくなってきているのではないでしょうか。
今後もマーケティング全体の観点からサポートしていく
――変化が激しく、これまでのやり方が通用しなくなる時代、今後の展望をお聞かせください。
ヤン:大きなアプリ市場を有する日本の広告主様からご要望をヒアリングしながら、多様な視点を融合しプロダクト開発に組み込めるよう取り組んでまいります。また、CyberZ様をはじめアプリに関する知見が豊富な企業様とは「KAIZEN for APP」などの取り組みを通じて、今後も密に連携していきたいと考えています。
亀井:今後もMeta様からさらに多くの新しいソリューションが展開されることが予想されます。また、既にローンチ済みのソリューションにおいても、何がベストプラクティスであるか、まだ不明確な部分が多々あると感じています。だからこそ、一つひとつのケースを丁寧に検証し、Meta様や広告主様と綿密に協議を重ねていくことが重要だと考えます。
Meta様と「KAIZEN for APP」において密接な連携を取れるという強みを活かしつつ、引き続き広告主様のサポートに尽力したいと思います。
藪下:広告環境が大きく変化しつつある中、高いパフォーマンスを出すことはもちろん、適切なKPIの設定方法や、最適な広告予算の投下方法など、マーケティング全体の観点から広告主様をサポートしていきたいと考えています。